【きらりと光る企業】「何にでも塗れる」「誰でもできる」塗料が大注目の染めQテクノロジィ | 建設通信新聞Digital

5月12日 日曜日

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【きらりと光る企業】「何にでも塗れる」「誰でもできる」塗料が大注目の染めQテクノロジィ

染めQテクノロジィの商品のひとつ

 塗料の製造や施工を手掛ける染めQテクノロジィ(茨城県五霞町、菱木貞夫社長)が独自のナノテクノロジーと密着技術を生かして開発した塗料に大企業が注目している。鉄のさび止めやコンクリートの劣化防止に効果的で、工程を削減したことでコストも低減できるとして、沖縄電力の工事に今月採用された。
 関東経済産業局がさいたま市内で16日に開いた定例プレス会見で、「きらりと光る企業」として同社を紹介し、菱木社長が事業概要などを説明した=写真。
 2002年の創業で、「何にでも塗れる」「誰でもできる化」を開発方針に掲げる。同社の塗料は布やコンクリート、木材などあらゆる素材に対応可能で、耐久力が高い。塗装したコンクリートを第3者機関で試験した結果、曲げ強度は1ニュートン(N)前後が通常のところ、66Nを実現したという。
 また、一般的に4-5工程ある塗装作業を1工程で済むようにし、技能者以外も施工できるようにした。「職人を養成するのは大変で、志望者も少ない。一方で、鉄とコンクリートの経年劣化によって再生・延命の案件はどんどん増える」との考えが開発当初から根底にあった。
 独自のナノテクノロジーなど中核技術に抗菌や防さび、遮熱などの機能を付加した製品も次々に開発している。
 営業部は置いていない。その理由を「人が困っていることを解決するものを作れば、売りに行く必要はない」と明かす。引き合いが増えており、「日産自動車、新日鉄、JFEと、新聞で見る会社にお越しいただき、先週も電力会社が2社来た。われわれの技術が少しずつ伝わっているのだろう」と分析する。
 従業員の半数を女性が占めることも特徴。中小企業庁の「はばたく中小企業・小規模事業者300社2017」に選ばれた。今後も「世の中の困ったを解決する」製品の開発にまい進する考えだ。

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