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12月12日 金曜日

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【赤レンガ建築賞】小清水町防災拠点型複合庁舎ワタシノが受賞/北海道

小清水町防災拠点型複合庁舎ワタシノ(撮影:(c)Ikuya Sasaki)


 北海道建設部は、2025年度(第38回)赤レンガ建築賞と同建築奨励賞の受賞作品を決めた。赤レンガ建築賞に「小清水町防災拠点型複合庁舎ワタシノ」(建築主=小清水町)、同建築奨励賞に「東神楽町複合施設はなのわ」(東神楽町)、「LUPICIAニセコヴィレッジ新本社棟」(ルピシアトレーディング)の2作品を選んだ。

 表彰式は2026年1月22日、札幌市の道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)で開く。

 表彰理由によると、小清水町防災拠点型複合庁舎ワタシノは、庁舎とカフェ、ジム、コインランドリーといった、にぎわいを創出する施設が一つの空間にまとめられ、相互の運営管理などが巧妙に計画されているとした。

災害時には、駐車場とドラッグストアも併せて避難所に活用できるフェーズフリーの実現に加え、町民にとっては、いつでも集い安らげる建築として道内庁舎の先導事例にふさわしいと評価した。

 規模はRC造地下1階地上2階建て延べ4213㎡。設計はアトリエブンク、山脇克彦建築構造設計。施工は建築主体を北興・早水組・斜里建設工業JVが担った。建設地は小清水町元町2丁目213―4ほか。

 東神楽町複合施設はなのわは、旧庁舎に文化ホール、診療所、バスセンターなどを円形回廊でつなげ、新旧を感じさせない空間を創り上げているとした。

円形回廊は施設へのアクセス、施設内移動を簡単にし、町民活動をより活性化させており、町民が集うガーデン、成長が待たれるアカエゾマツは新たなタウンスケープとして期待されるとした。

 規模はRC造3階建て延べ9561㎡。設計は藤本壮介建築設計事務所、ドーコン、創明建築設計事務所。施工は橋本川島コーポレーション・西山電設・大洋設備・高橋建設異業種特定JVが担当した。建設地は東神楽町南1条西1丁目3―2。

 LUPICIAニセコヴィレッジ新本社棟は、ニセコビレッジという新たな地域を創出する中核施設で、敷地形状から導き出された円形平面は四季の変化を360度で眺望できるとした。

CLT(直交集成板)と集成材による構造は円形形状に調和し、アプローチとエントランスは風洞実験で雪庇(せっぴ)ができないように検証し、円の内側への屋根勾配により無落雪屋根とするなど、円を生かす優れたアイデアによってつくられた施設と評価した。

 規模は木造平屋建て625㎡。設計はナスカ。施工は大成建設が担当した。建設地はニセコ町羊蹄4―1、7。


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