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私と東日本大震災の15年

寄稿・戸畑 弘二(前田道路仙台南営業所長)

最終更新 | 2026/04/27 10:33

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寄稿・戸畑 弘二(前田道路仙台南営業所長)

福島第一原発が爆発してすぐに仙台の家族を千葉の実家に避難させた際、妻が寂しくないようにと子供たちの写真を1枚置いていってくれた物です。家族が帰宅するまで1カ月間、写真を見ながら自宅と被災地を往復していた思い出の写真です。

 東日本大震災から15年がたちましたが、必死に走ったあの頃を思い出します。
 震災当日、私は所長3年目で営業所を預かっておりました。社用車のテレビ映像を、絶望的に眺めながら外出先から事務所に戻り、職員・作業員の安否確認を繰り返した記憶が鮮明です。
 津波にのまれ、重機・車両計17台と作業員1人が帰ってきませんでした。
 今日この時も行方不明のままの方もいらっしゃいますが、われわれの仲間はヘルメットをかぶったまま流されたので、震災翌々日には安置所より連絡をもらい遺族に帰すことができました。
 震災の思い出といえば、震災直後の3月15日の安全朝礼が一番心に刻まれています。緊急工事の依頼が多数あり、動ける職員と作業員を集めて仕事を再開しました。
 当日朝の一人ひとりの目が使命感を帯びており、異常なモチベーションを持って各現場に繰り出していきました。所長人生の中で、一番高揚感を持って朝礼を行いました。
 震災直後は、もう元には戻らないと衝撃を受けていた街が、どんどん復旧していく姿をリアルタイムに目撃し、その作業に貢献できたことは自分の人生の誇りです。
 震災からの学びは、非常事態でも日本人は礼節を非常に大事にする民族だということです。緊急工事で被災地に入ると、どこの現場でも自分たちよりわれわれを気遣ってくれました。
 「絆」という言葉は、とてもいい言葉です。実感として体験していることで、私は自分からも何かできないかを、意識して生活しています。
 震災から15年、宮城で10年、福島で5年と、転勤族の私がずっと被災地で勤務させていただいています。15年間で経験したこと・学んだことを、社内・社外問わず震災未経験者に伝えていく責任を感じています。
 日常は突然、日常ではなくなることがあるので、毎日の大切さも伝えていきたいと思っております。

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