埼玉県建設業協会は8月26日、埼玉県教育局と共同で県立吉川美南高校のサッカー部員約10人を対象に、「県立高校生はたらく魅力実感講座~建設業の世界を知ろう!~」を開いた。座学で建設業の仕事内容を学び、建設現場を見学して理解を深めることで就職先の選択肢の一つにしてもらうことが狙い。2025年度に続き、2回目の開催となる。
座学の冒頭、同協会の出井正美業務部長兼事業課長は「工業高校などの専門学科以外の高校生を対象に建設現場の見学などを通じて、建設業で働くことの魅力を知ってもらいたいという趣旨で、教育委員会と連携して昨年度から開始した事業だ。建設業がどのような仕事なのかを体験していただき、将来の職業選択の一助にしてほしい」と呼び掛けた。続いて、同講座の協力会社である金杉建設の岡村正元執行役員工事部長は「3時間という限られた時間の中で、皆さんに建設業の仕事やその魅力について少しでも知っていただければと思う。有意義な時間になるよう願っている」と述べた。
座学では、同社の本望新太郎工事部シニアマネージャーが登壇。「きみの街のピッチは建設業が作っている」をテーマに、サッカーに例えながら非常に分かりやすい明快な説明を行った。「普段走っているピッチの下には暗渠(あんきょ)排水が張り巡らされており、大雨でも試合ができるのは土木技術のおかげだ」と身近なインフラを取り上げ、さらに一つの工事を「サッカーの試合」に見立てて進行プロセスを説明した。測量や段取りを行う序盤戦を「立ち上がり」、天候や想定外の事態に対応しながら進める本体工事を「中盤の攻防」、そしてミリ単位の仕上げや完成検査を「終盤・クロージング」、完成と引き渡しを「試合終了」になぞらえた。
また、現場で働く人の役割についてもフォーメーションに例えて解説し、生徒の関心を引きつけた。各ポジションの役割は、事故ゼロを守る安全管理を「GK(ゴールキーパー)」、守りを固め信頼性を担保する品質や工程の管理を「DF(ディフェンダー)」、3Dデータと段取りを行う施工管理や測量を「MF(ミッドフィールダー)」、ICT建機を扱う重機オペレーターや職人を「FW(フォワード)」、現場全体をコントロールする現場代理人を「監督」としてそれぞれ紹介した。
現場見学会は、埼玉県発注の八潮市柳之宮橋工事現場で実施。参加した生徒たちはヘルメットを着用し、ICT(情報通信技術)を活用した最新の施工環境や土木現場を興味深く見入っていた。施工は金杉建設が担当しており、工期は2027年6月まで。
27日には、県立滑川総合高校ラグビー部員を対象に、伊田テクノスが施工する鴻巣市のこうのす調整池工事現場で見学会を開いた。

