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【本】胃カメラめぐる技術開発のロマンと情熱 渡辺組代表取締役・渡邉一郎氏の一冊

最終更新 | 2018/01/24 15:45

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『光る壁画』吉村 昭著(新潮文庫、590円+税)
 30歳代半ば暴飲暴食生活がたたり胃潰瘍で緊急入院しました。その時処置のため胃カメラ撮影をされ、その苦しかったこと……。そして45歳の時再度胃潰瘍で入退院後、社でも総責任者となり、もう二度と入院してはいけないと以後毎年胃カメラ検査受けていますが最近は慣れとコツで楽になっています。本書は胃カメラの発明、制作過程を克明に歴史に則り技術開発のロマンと情熱を著わしています。人類が初めて生きている人間の胃の中を見たのは1866年ドイツで、そのころは胃鏡と呼ばれていました。しかし、この胃鏡は患者にとって肉体的負担がありました。直径13mm、長さ47cmの金属管のほとんど曲がらない器具で時には食道を痛め死者も出ました。現在では考えられない開発当時の事が長年の研究、そしてカメラ技術の進歩と合わせ現在胃カメラに至る過程がわかります。
 著者の吉村昭はノンフィクション専門で「高熱隧道」「三陸沿岸大津波」「関東大震災」「深海の使者」等々ほとんど読みましたが、共通して核心に入るまで相当な読書力を要します。最初は長々とした専門的な説明で、それを理解するのに何回も読み返す作業、それを乗り越えて読破するのです。著者の膨大なる取材力が伝わってきます。興味ある方はぜひお読みください。

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