【KAIKA Awards】NEXCO中日本と原田左官が受賞! 社会価値を生み出す持続的な経営・組織・人づくり | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【KAIKA Awards】NEXCO中日本と原田左官が受賞! 社会価値を生み出す持続的な経営・組織・人づくり

 日本能率協会(中村正己会長)は7日、東京都港区の赤坂インターシティAIRで、社会価値を生み出す持続的な経営・組織・人づくりをたたえる「KAIKA Awards 2017」の表彰式を開いた。式典では大賞を受賞したNEXCO中日本の増田優一専務執行役員総務本部長、原田左官工業所(東京都文京区)の原田宗亮社長を始めとする受賞者に、中村会長が賞状などを手渡した=写真。
 「コミュニティの創生を目指した新たな地域連携の仕組みと人財育成」で大賞を受賞したNEXCO中日本の増田専務執行役員は、「民営化した当初は、お役人気質が抜けず、一方では安全で快適な高速道路を提供するという使命感もあり、ややもすれば内向きでなかなか地域に出たがらないという問題点もあった。この問題を解決するために『人財』育成と地域振興をセットにした研修を15年にスタートした。当初は職員にやらされ感があったが、今回の受賞で達成感につながることを確信している」と喜びをかみ締めた。
 同社が取り組んでいる「地域連携」と「人財育成」を組み合わせ、クラウドファンディングを活用した人財育成プログラムは、新たな領域に挑戦する意欲の欠如や、既存ビジネスモデルによる創造性豊かな人財育成の難しさを、ユニークな解決方法(研修)で乗り越えようとしている点が高く評価された。
 「次世代の左官職人育成プロジェクト」で大賞に輝いた原田左官工業所の原田社長は、「最盛期には30万人いた左官職人は現在、6万人にまで減少している。プロジェクトは左官の仕事の良い点をPRしながら、新人を育て上げる仕組みとして始めた。その結果、会社内にも変化が出てきて、まさに花が開いたと思っている。現状に甘んじることなく、賞に恥じることがないよう、さらに発展し続けていきたい」と気持ちを新たにした。
 同社は、左官の伝統的な仕事の価値を見つめ直すとともに、安定的、魅力的な職業の確立を目指し、▽仕事を増やす▽働く人を増やす▽職人を育成する--3つをテーマにしたプロジェクトを展開している。業界団体のPRを主導するほか、同業他社8社と東京左官育成協会を創設して新入社員の共同育成に精力的に取り組んでいる点などが受賞につながった。
 KAIKA賞には、事業会社とNPOがタッグを組んで理科離れ、工作離れを防ぐ、明電舎とコアネットの「小学生向けものづくり教室」など4件が選ばれた。
 また、14年度の賞創設から趣旨に賛同し、毎年エントリーを継続している竹中工務店には、「グッドパートナー賞」が贈られ、中村会長が同社の中村直之常務執行役員人事室長に賞状を手渡した。

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