【KAIKA賞】「こだわりの仕上げ」が次世代育成に 原田左官工業所社長・原田宗亮氏 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【KAIKA賞】「こだわりの仕上げ」が次世代育成に 原田左官工業所社長・原田宗亮氏

原田左官工業所社長・原田宗亮氏

 作業の主力が「湿式」から「乾式」になったことで輝きを失ったとも言われる左官工事業。そんな左官工事業で、「原田左官工業所」(東京都文京区、原田宗亮社長)は、次世代の左官職人育成プロジェクトが評価され、日本能率協会の『KAIKA Awards 2017』の大賞を受賞した。本来の左官の伝統的工法である湿式で、他社では対応が難しい「こだわりの仕上げ」が、左官工事の価値を生み仕事の増加につながる好循環を構築した。
 受賞したプロジェクトは、(1)左官の仕事を増やす(2)左官で働く人を増やす(3)左官職人を育成する--の3テーマを進めるもの。また同業他社8社で、私設の東京左官育成協会による新入社員の共同育成や、女性職人の産休後復帰実現の工夫なども評価された。
 原田社長は、「本社1階をショールームにし、伝統的な匠の技やこだわりの仕上がりをPRすることで、仕事が増えている」と話す。また、「売り上げの7割は1㎡いくらの契約だが、3割は当社のペースで契約できている」ことも特徴だ。さらに「SNSでも仕上がり情報が拡散し受注増につながっている」
 匠の技を生かす経営姿勢が、ベテラン職人の後進への教育にも好影響を与えている。1974年生まれ、東京都出身。

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