【鬼怒川緊急対策プロジェクト】住民の協力で驚異の事業進捗! 見学会での情報発信で理解進む | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【鬼怒川緊急対策プロジェクト】住民の協力で驚異の事業進捗! 見学会での情報発信で理解進む

住民の理解を広めながら工事を進める

 関東地方整備局下館河川事務所は「鬼怒川緊急対策プロジェクト」の進捗状況を公表した。2015年9月の関東・東北豪雨直後からスタートした同プロジェクトは1月末時点で用地取得が71%、完成した工事が堤防整備約12%、河道掘削約44%に達した。1月末までに築堤・河道掘削など56工事が完了し、28現場で施工が進んでいる。
 同事務所が22日に開いた工事現場見学会で明らかにしたもので、用地は計画全体に当たる約120万㎡のうち約85万㎡を取得し、堤防整備は約66㎞のうち約8㎞、河道掘削は約128万m3のうち約56万m3をそれぞれ完了した。現在は約11㎞の堤防整備と約14万m3の河道掘削が施工中だ。同事務所の里村真吾所長は「地域住民と建設業の協力があり、用地取得などは驚異的な速度で進捗している。まだ道半ばだが、完了に向けて準備は整った。引き続き3者で協力し工事をさらに加速していく」と強調した。
 見学会では「H29鬼怒川左岸伊佐山基盤整備工事」など7現場で基盤整備工事や築堤護岸工事、河道掘削工事を公開し、レーザースキャナーを活用した3次元測量やICT建機の施工の様子など生産性向上の取り組みを紹介した。このうち「H29鬼怒川右岸今里河道掘削工事」では河川環境に配慮して湿地環境を再生する「環境掘削」の目的と効果を現場模型で解説した。
 「鬼怒川緊急対策プロジェクト」は近隣住民や学校などを招いた現場見学会を定期的に開催し、技術者が模型などを活用して工法や完成後のイメージなどを説明し対策工事への理解を広めている。里村所長は「見学会などで情報を発信してきたことで、この2年間で多くの協力を得られたのだと思う」と振り返った。

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