東京都内で、2020年の東京五輪・パラリンピック前の今後2年間に、高さ100mを超える大規模ビルが急増する。2018年度から19年度にかけて計33棟が竣工。このうち、19年度は19棟が竣工予定で、10、12年度と並んで過去10年間で最多となる。最高高さは、19年度竣工に向けてホテルオークラ東京新本館を建設する（仮称）虎ノ門2－10計画の188m。最大規模は、延べ約35万3600㎡の大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物で、18年度の竣工を予定している。
　東京都がまとめた「高さ100m以上の大規模ビルの建設状況」をもとに分析した。調査は、17年12月31日現在の建築確認済み建築物が対象。名称、高さ、延べ床面積は建築確認申請による。10年度から19年度までの10年間を竣工（予定を含む）年度別にまとめている。
　18、19年度竣工予定のうち、高さは（仮称）虎ノ門2－10計画に次いで、虎ノ門1丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物（高層棟）（185m）、渋谷駅南街区プロジェクト（B－1棟）（180m）の計3棟が180m超。このほか、8件が150mを超えている。また、延べ床面積が10万㎡を超えるのは、大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物のほか、渋谷駅南街区プロジェクト（B－1棟）、（仮称）日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業（C街区）、（仮称）日本橋室町三丁目地区市街地再開発事業A街区、大日本印刷市ヶ谷工場、（仮称）丸の内3－2計画、（仮称）TGMM芝浦プロジェクト（A棟・ホテル棟）、（仮称）虎ノ門2－10計画、（仮称）豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2－1街区AC棟、四谷駅前地区（仮称）、虎ノ門トラストシティ・ワールドゲート、虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物（高層棟）の計12棟。
　都内では、10年度から19年度までの10年間に計148棟の超高層ビル建設が具体化。平均で年約15棟が竣工している。17年度までの直近5年間では、13年度10棟、14年度14棟、15年度13棟、16年度9棟、17年18棟と推移し、17年度は前年度の2倍に増えている。

　18年度、19年度竣工予定は次のとおり。
　〈18年度竣工〉
▽浜松町一丁目地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物▽大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物
▽浜松町二丁目4地区B街区（仮称）浜松町駅前プロジェクト
▽（仮称）日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業（C街区）
▽はとバス港南ビル・港南一丁目市街地住宅
▽（仮称）南平台プロジェクト
▽（仮称）日本橋室町三丁目地区市街地再開発事業A地区
▽大日本印刷市ヶ谷工場
▽（仮称）道玄坂一丁目駅前地区第一種市街地再開発事業
▽（仮称）丸の内3－2計画
▽（仮称）TGMM芝浦プロジェクト（A棟・ホテル棟）
▽（仮称）上野池之端プロジェクト
▽（仮称）日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業（A街区）
▽（仮称）外神田1丁目計画。

　〈19年度〉
▽※渋谷駅南街区プロジェクト（B－1棟）
▽武蔵小山パルム駅前地区第一種市街地再開発事業施設建築物
▽春日・後楽園駅前地区第一種市街地再開発事業施設建築物（北街区）
▽（仮称）虎ノ門1－10計画
▽（仮称）京橋一丁目地区永坂産業京橋ビル
▽（仮称）豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2－1街区AC棟
▽四谷駅前地区再開発
▽虎ノ門トラストシティ・ワールドゲート
▽（仮称）有明北3－1街区（3－1－A街区）計画（敷地2）▽同（同）計画（敷地3）▽同（同）計画（敷地4）
▽虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物（高層棟）
▽（仮称）渋谷宇田川町計画
▽（仮称）神田練堀町地区第一種市街地再開発事業施設建築物
▽（仮称）神田錦町二丁目計画
▽住友不動産（仮称）西新宿六丁目計画
▽西新宿6丁目計画（仮称）
▽（仮称）新橋一丁目ビル
▽（仮称）竹芝ウォーターフロント開発計画A棟（高層棟）。
　※渋谷駅南街区プロジェクト（B－1棟）は、18年度から19年度に変更。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら