【一晩で71mの橋桁架設】送り出し工法を採用 新潟中央環状道路・黒埼跨道橋架設現場に密着 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【一晩で71mの橋桁架設】送り出し工法を採用 新潟中央環状道路・黒埼跨道橋架設現場に密着

 新潟市が進めている新潟中央環状道路整備の一環として、15日夜半に北陸自動車道をまたぐ跨道橋が架設された。工事に当たっては送り出し工法を採用。同工法で高速道路上の道路橋を架設するのは県内でも初となる。現場に従事する約70人が力を合わせて、一晩で無事に架設を完了した。

 新潟中央環状道路は北区を起点に、江南区や南区、西区を経由し、西蒲区に至る延長約45㎞の幹線道路。緊急輸送道路の代替路としての機能や、新たな物流軸の形成などが期待されている。このうち、国道8号から116号を結ぶ区間は、2022年度末の供用開始に向けて優先的に整備を進めている。

 北陸自動車道黒埼跨道橋は、同区間の黒埼工区(延長2.6㎞)の主要工事の1つとして整備が進んでいる。形式は鋼5径間連続非合成桁(少数鈑桁+細幅箱桁)橋で、延長は245m。このうち、北陸道をまたぐP2-P3橋脚間の71.5mの架設工事は、NEXCO東日本新潟支社に委託している。施工は藤木鉄工が担当。工期は21年3月19日まで。

 同日夜間は北陸道の上り線新潟中央JCT~巻潟東IC、下り線巻潟東IC~新潟西IC区間を通行止めにして、午後9時から準備工に着手。9時30分から1回目の送り出し作業を始めた。46.2mの手延べ機を先端に取り付けた延長71.5m、重量220tの橋桁を乗せた自走台車と従走台車がレール上を進み、P3橋脚側から橋桁を徐々に押し出した。10時10分に手延べ機の先端がP2橋脚に到達し、61.5mの送り出しが完了した。

 1回目の送り出し完了後に取材に応じた新潟支社新潟工事事務所の今井恵史所長は「順調に完了してほっとしている」と胸をなで下ろした。

 その後、送り出し装置を油圧ジャッキに切り替え、16日午前零時過ぎから2回目の送り出し(25m)、1時過ぎから3回目の送り出し(26.5m)を実施。位置調整や確認、片付けを経て4時過ぎに作業が完了した。

 9月29日には再び同区間を通行止めにし、橋桁の降下作業を実施する予定だ。

完成イメージ

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