ギャラリーエークワッドで25日まで開かれている展覧会「BRIDGE-大野美代子の人と人、街と町を繋ぐデザイン-」の関連イベントで、冒頭あいさつした白川裕信ギャラリーエークワッド館長は「96回目の企画展となるが、橋にフォーカスしたのは今回が初めて。大野さんがデザインした橋は奥深く普遍的なテーマ性がある」と語った。
てい談では、松井氏が大野氏との協働について「デザインのゴールに対するイメージがしっかりあって、そこに向かっていけば、こだわらずにどんなアイデアも受け入れていく。基本的にシンプルだが繊細で丁寧な仕事だった」などと述懐。
篠原氏も「既成概念にとらわれない、外見とは違い非常に力強い女性だった」と、その人となりに触れつつ、「問題はそのあとを継ぐ人であり、土木の世界でそういう人を迎え入れていく気があるのかということ」と提起した。
内藤氏は「公共のデザイン、橋のデザインは最終的にそれを使う人とコミュニケショーンをとらないといけない。大野さんがデザインに加わるとそうした人たちとの距離が縮まるということがあった。そこには男性には分からない女性デザイナーとしての回路、肌に触れるような、人の近いところにいくような回路があったのではないか。それを改めて展覧会で確認したい」と述べた。