【スパッド台船】「FLOAT RAISER」福江港で完成披露! 浮体式洋上風力発電施設の効率的に施工 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【スパッド台船】「FLOAT RAISER」福江港で完成披露! 浮体式洋上風力発電施設の効率的に施工

 戸田建設と吉田組の共同出資会社であるオフショアウィンドファームコンストラクション合同会社が、環境省の低炭素型浮体式洋上風力発電低コスト化・普及促進事業の補助を受けて建造を進めてきた半潜水型スパッド台船「FLOAT RAISER(フロートレイザー)」が完成し、12日に長崎県五島市の福江港で完成披露式典が開かれた。

完成披露式典

 同船は、再生可能エネルギーの中で最も大きな導入ポテンシャルを持つ洋上風力発電の本格的な普及促進と温室効果ガス排出削減に向け、低炭素・効率的な施工手法を確立することを目的として、2016年度から建造を進めていた。
 特徴として、陸上で建造した浮体式洋上風力発電施設のハイブリッドスパー型浮体を、バラスト調整しながら台船上に多軸台車などでロールオン(積込み)し、沖合で半潜水状態で浮体をフロートオフ(浮上・進水)できる。岸壁で建造したケーソンなどの重量構造物の進水も可能で、浮体式洋上風力発電施設や着床式洋上風力発電施設の建設にも活用できる。縦横どちらからでもロールオンが可能で、約5000tまでの重量物に対応できる。甲板上から7.4mまで潜水可能で、前後に傾斜を付けた状態で潜水できる。
 主要諸元のうち、船体仕様は全長110m、全幅43m、深さ6.8m、喫水4.7m、総トン数1万2300t。
 同船を活用することにより、大型起重機船などが不要となるため、浮体式洋上風力発電施設を低炭素かつ効率的に施工できる。また、ハイブリッドスパーの施工のほかに、スパー、ケーソン、ジャケットなどのロールオン・フロートオフにも広く活用できるため、洋上風力発電の普及促進に大きく貢献できる。

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