東京都中野区の酒井直人新区長は15日、就任会見を開いた。庁舎・中野サンプラザを解体し1万人規模のアリーナを整備するというこれまでの計画について、「そもそもサンプラザは残すべきか、建て替えるべきかという議論が十分になされていない。残す場合と建て替える場合のコストのデータを区民にも議会でも示し、改めて残すか残さないか、1万人規模のアリーナはどうなのか、といったすべてを検証していきたい」と語った。早ければことし秋にも学識経験者や区民で構成する検証委員会を立ち上げ、中野区全体のまちづくりを見据え方向性を決めていく考えだ。
当初計画していた再整備事業では、アリーナのほかオフィス・商業・ホテル・住宅など多機能複合施設整備を目指していたが、「(検討対象は)アリーナがメインになるが、ほかの機能についても全体で考えていく必要がある」としている。
庁舎建て替えは「既に議決を得ており、レイアウト検討の段階に入ったと聞いている」とし、移転改築は取り止めない考えを示した。
酒井区長は2月まで中野区で広報担当副参事、地域包括ケア推進担当副参事を歴任し、10日の区長選で初当選した。