日本建築家協会のJIA全国卒業設計コンクール2018の公開審査が23日、東京都新宿区の新宿アイランドで開かれた。全国から選抜された53作品の中から、金賞に西田匠さん(高知工科大)の「建造物による風景の時空間化 ダム建設により変化する風景を体感できる空間の創出」、銀賞に高橋万里江さん(東京都市大)の「建物語」、銅賞には大島世礼菜さん(長岡造形大)の「凍み渡り-現象学に基づく、越後妻有の雪象。雪国と子どもとあそび空間の在り方」がそれぞれ輝いた。
金賞の「建造物による風景の時空間化」は、群馬県長野原町に建設中の八ッ場ダムの水没予定地に、シェルター状の建造物を構築。地面や川の流れを取り込み、物理的にかつての風景を体感できる時間を残すことを試みている。
審査員特別賞の受賞者は次のとおり(敬称略)。
〈竹山賞〉竹安沙希(広島工大)=大地との対話~屋島自然公園計画。
〈彦根賞〉稲田浩也(京大)=ほんやら洞-積雪による形態変化。
〈平賀賞〉矢加部翔太(熊本大)=129ページの空間。
〈中山賞〉具志堅美菜子(神戸大)=つなぐ境界-米軍居住区と沖縄市街地を編む。
〈大野賞〉西本光=治具の家(金沢工大)。