【新潟県内大学卒業設計コンクール】金賞は大島世礼菜さん(長岡造形大)の「凍み渡り」に | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

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【新潟県内大学卒業設計コンクール】金賞は大島世礼菜さん(長岡造形大)の「凍み渡り」に

特別審査員の日野雅司(右)、栃澤麻利氏(SALHAUS一級建築士事務所)

 日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部新潟地域会(平原茂代表)は10、11の両日、新潟県長岡市のシティプラザホール・アオーレ長岡で「第20回新潟県内大学卒業設計コンクール2018」を開いた=写真。出展された10数点の作品を審査した結果、大島世礼菜さん(長岡造形大学)の「凍(し)み渡り」を金賞に選定した。同作品は全国学生卒業設計コンクールへと駒を進める。
 今回は長岡造形、新潟工科、新潟の3大学から出展があり、JIA関東甲信越支部の役員、新潟、群馬、長野の各地域会員が審査した。
 特別審査員として、SALHAUS一級建築士事務所の日野雅司、栃澤麻利両氏も参加。自身が手掛けた作品の解説を兼ねた特別講演では、新潟県村上市にある旅館のリノベーションに触れ、栃澤氏は「(スタッフや利用者にとって)裏だった中庭を表(メイン)としたことで人が集まる場所となった」と紹介し、日野氏は「地方は寂しくなったと言われるが、人がいないわけではなく、人が見える仕掛けが少ないのでは。それを創出するのが建築士の仕事」と加えた。
 聴講者からの質問に対し、「さまざまな価値観を踏まえ、それぞれのプロジェクトにアプローチしている」(日野氏)、「これしかできないと決めずにいろいろなプロジェクトに取り組むことで世界が広がっていく」(栃澤氏)、「建築設計市場は縮小傾向にあるが、建築設計で求められる質は高まっていく」(日野氏)と答えた。
 同コンクールは日本建築学会北陸支部新潟支所との共催。JIA関東甲信越支部、新潟県建築士会、新潟県建築士事務所協会、日刊建設通信新聞社が後援した。

 金賞以外の受賞者は次のとおり(敬称略)。
 〈銀賞〉新井里奈(長岡造形大)=「死の向こう」
 〈銅賞・特別審査員賞〉岩波宏佳(新潟工科大)=「日常の間隙を縫う」 

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