LIXIL企画の「クリエイションの未来展」の第16回「KUMA LAB:Weaving 東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動」展が東京・京橋のLIXILギャラリーで始まった。世界中から約40人の学生が集う東大の隈研吾研究室では、木、石、ガラス、樹脂などさまざまな素材を使って、「積む」「包む」「支え合う」「編む」といった操作方法で数多くのプロジェクトに取り組んでいる。展覧会ではこのうち「編む(Weaving)」をキーワードに、プロジェクトや研究活動を映像で紹介しているほか、「NAMAKO(ナマコ)」という大型作品を制作し、展示した。
キャンベラに設置するパビリオンは、この展示の約1.5倍のスケールで、キャンベラ大学建築学部の学生が制作する予定だ。
展覧会の監修者でもある隈氏は、19世紀最高の建築理論家といわれるゴットフリート・ゼンパーが「建築とは編んで作るものだと見抜いていた」と指摘し、「隈研もいろいろ編んでいる。今回もオーストラリアのパビリオンを依頼され、やたらに編んでみた」とコメントしている。
クリエイションの未来展の監修者の一人で、金工作家、文化庁長官の宮田亮平氏が内覧会であいさつし、「許可をもらって中に入って横になってみたら、内視鏡になったような感じだった」と笑って話していた。
構造を江尻建築構造設計事務所が担当。江尻憲泰代表は「ジリツ(自立+自律)させるのがかなり難しい構造物」だと話す。床には、LANケーブルを生産するときに出る廃材(ナカダイ提供)を敷いている。
9月25日まで。午前10時から午後6時。水曜休館。無料。