【xLABサマープログラム】隈研吾氏らをディレクターに迎え「モビリティ」の新たな可能性を探る | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【xLABサマープログラム】隈研吾氏らをディレクターに迎え「モビリティ」の新たな可能性を探る

 世界各国の先進的な建築教育を行う14大学の学生が集い、これからの社会における建築の役割を考える「xLABサマー・プログラム」が、ことしも7月28日から8月10日までの15日間、KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ、千葉県柏市)、東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区)、東大本郷キャンパス(文京区)を主会場に開催される。
 同プログラムは、隈研吾氏と出口敦氏(ともに東大教授)、阿部仁史氏(UCLA教授)の3人がディレクターとなって2017年に立ち上げた国際的・学際的な集中講義で、19年までの3年連続イベントとなる。
 2年目となることしは「モビリティ」をテーマにスタジオを開講。デジタル・テクノロジーやビジネス、経済、アートなど多岐にわたる領域から研究者や実務者を招き、それぞれの最先端の知見を生かしたレクチャー、セッション、ワークショップを軸に、建築が扱う領域を拡張し、幅広い産業とのコラボレーションの可能性を促進させていく。3日に柏の葉カンファレンスセンターで中間講評会、10日には東大本郷キャンパスで最終講評会が開かれる。
 7月29日には東京都江東区の日本科学未来館でシンポジウムが開かれ、総勢32人の多彩なゲストがデジタル・テクノロジーなど科学技術の進展によってドラスティックに変容しつつあるモビリティが都市に与える影響や新たな可能性について活発な議論を展開した。
 冒頭、趣旨説明した阿部氏は、「さまざまな分野の専門家がそれぞれの立場で取り組んでいる先進事例や新しい概念をもとに、新しいモビリティによって東京がどう変わるか、その可能性のビジョンを示してほしい」と呼びかけた。
 「オルタナティブ・モビリティ」「コンピュテーショナル・モビリティ」「ノン-フィジカル・モビリティ」の異なる3つのセッションからなるシンポジウムでは、多様化、細分化するモビリティのあり方と都市への影響、AI(人工知能)の進化に伴う「知的モビリティ」の可能性とその先にある環境変化、情報空間の拡大と物理空間の融合がモビリティの概念をどう再定義し、都市の環境にどのような可能性を生み出すのかなど、それぞれ4人のプレゼンターが提案する新たなモビリティへの視点を「ビッグテーブル」形式の全員参加による自由なディスカッションで相互に学び、広げ、深めた。
 同プログラムはxLAB at the UCLAと東大建築学専攻、同社会文化環境学専攻、日本科学未来館、新建築社、吉岡文庫育英会が主催し、三井不動産と日立製作所が協賛している。

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