【関西のあるべき姿】「南海経済軸」などで道路整備を提唱 建コン協近畿支部 | 建設通信新聞Digital

5月6日 月曜日

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【関西のあるべき姿】「南海経済軸」などで道路整備を提唱 建コン協近畿支部

 建設コンサルタンツ協会近畿支部は、提言集「関西の明日を創造するプロジェクト2050」をまとめた。2050年の「関西のあるべき姿」を念頭に道路網整備を軸としたインフラ整備で地域間連携を強化、「南海経済軸」の形成を提唱している。
 16年度に発表した提言「立ち上がれ関西 新しい道路整備2050」に続く第2弾。同支部道路研究委員会(寺尾敏男委員長)が中心となり策定した。「南北軸」「近畿北東部の道路施策」「交通結節点強化」「都市圏ネットワーク」「国土軸」の5項目で構成している。

夢洲のイメージ

 近畿の北部と中部、南部のネットワークが脆弱(ぜいじゃく)であるとして、京都縦貫自動車道・舞鶴若狭自動車道の4車線化や近畿自動車道紀勢線・五条新宮道路の早期供用など既存道路の強化と早期供用を図り「南北軸」の強化の必要性を指摘。北陸新幹線延伸やリニア中央新幹線の開業により将来交通網をめぐる環境が大きく変わると予想される近畿北東部については「福井嶺南」「京都府中部」「若狭」「滋賀南部」を例に「インフラコンテンツ」の強化を進めるべきとした。
 京阪神の交通結節点強化策として、鉄道と高速バスの円滑な乗り継ぎを実現するバスターミナルを新大阪駅付近に整備することも提言。旺盛なインバウンド需要を背景にアジアのゲートウェーとしてさらに飛躍するためには大阪と神戸、京都のほかに奈良や和歌山も含めた「トライアングルネットワーク」の形成が重要になるとした。
 トライアングルを支える新拠点として、「夢洲」と「新尼崎」の開発を提示した。万国博覧会やIR(統合型リゾート)誘致を進めている夢洲については関空・伊丹・神戸の3空港とつながる「次世代型高速交通鉄道」を導入。また広域圏交通の新たな玄関口となる新尼崎駅の整備なども盛り込んでいる。
 最後に西日本の新たな国土軸として「南海経済軸」形成を提言。中心となる四国に経済特区を設けるなど、優先的に活性化を図ることで経済効果を西日本から全国に波及させることができるとしている。

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