関東地方整備局が群馬県長野原町で建設を進めている八ッ場ダムの定礎式が4日、ダムサイトで開かれた。堤体に礎石を添えて、関係者約250人がダムの永久堅固と安泰を祈願した。施工は清水建設・鉄建建設・IHIインフラシステムJVが担当しており、2019年度の全体完成を目指す。
来賓祝辞の後、同局の矢崎剛吉八ッ場ダム工事事務所長が「ダム高さ116mのうち約1割までコンクリート打設が進んでいる。今春より巡航RCD工法で一気にスピードアップを図る」と工事の進捗状況を報告した。
その後、清水建設の井上和幸社長は「各社の総合力を結集し、後世に残る立派なダムをつくり、お納めすることを施工者一同、固く決意している」と述べた。
定礎の儀では、同社関東支店兼喜会と群馬県鳶工業連合会吾妻支部による木遣りとともに、同JVと協力会社からの14人が重さ150㎏の御影石でできた礎石を担ぎ入れた。続いて大澤正明群馬県知事、萩原睦男長野原町長、中澤恒喜東吾妻町長、大西局長が礎石を鎮定。斎鏝(いみごて)の儀、斎槌(いみつち)の儀を経て、埋納の儀とともにくす玉を開披した。
同ダムは重力式コンクリートダムで堤高116m、堤頂長290.8m、提体積約100万m3、総貯水量1億0750万m3、集水面積711.4km2。15年1月に発破による掘削を開始した。