【現場から】和気あいあいと楽しく! 若手とベテラン技術者がタッグ 担い手確保に注力 真下建設 | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

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【現場から】和気あいあいと楽しく! 若手とベテラン技術者がタッグ 担い手確保に注力 真下建設

 真下建設(埼玉県本庄市、真下敏明代表取締役)が施工中の直轄工事現場で、技術職、技能職双方の若手社員が躍動している。ベテラン技術者の支えを受けながら、高品質の施工にまい進するとともに、作業環境の改善や将来の担い手確保にも力を注ぐ。コミュニケーションを大切にする活気あふれる現場を訪ねた。
 現場は、関東地方整備局荒川上流河川事務所が発注した「H29入間川川越市上戸災害復旧外工事」。台風被害を受けた河川個所の復旧など、分散する3つのエリアで工事を行う。現在は最後の下大屋敷工区(川島町)で水路の敷設工事を進めている。
 現場代理人は入社4年目の橋本弘樹さん(22)。水谷力さん(59)が監理技術者を務め、若手とベテランがタッグを組んで施工管理に当たる。現場運営に当たり、橋本さんは「発注者や協力会社としっかりコミュニケーションをとり、現場の“流れ”を崩さないこと」を心がけている。
 作業環境について、男女別の快適トイレは当然のものとして設置。川表での復旧工事では、電源供給が困難だったため、太陽光で電力をまかなうソーラーハウスを導入するといった創意工夫も行った。

現場では高校生の測量体験 なども実施

 高校生向けの現場見学会などを通じて、将来の担い手確保にも布石を打つ。昨年10月には、熊谷工業高校の1年生38人を招き、重機や高所作業車の試乗、トータルステーション(TS)による測量などを体験してもらった。同校は橋本さんの母校でもあり、自身は在学中に2級土木施工管理技士の学科試験に合格したことが、建設会社に入社するきっかけの1つになったという。
 「3次元は得意」と胸を張る橋本さん。TSを使った測量などはお手の物で、次なるステップとして、3次元起工測量やICT建機による施工などのi-Constructionにもチャレンジしたいと意気込む。

左から現場代理人の橋本さん、技能社員の堀越さん、高橋さん

 同社は、土木事業部で約10人の直営作業員を抱えており、この現場でも2人の若手技能者が活躍している。住宅系の建設会社から転職した入社2年目の堀越里美さん(26)は「土木の仕事は幅広く、たくさんのことを覚えたい。いろいろな重機にも乗れるようになりたい」と前向きだ。教諭の薦めもあり、普通高校を卒業して入社した高橋渉さん(24)は「ものができ上がったときの達成感はすごい。なんでもできる土木屋になることが目標」と力を込める。
 「和気あいあいと楽しく」がモットーの水谷さん。将来の担い手確保については「土木の仕事にはもともとやりがいがある。課題はやはり給料と休暇だろう」と思案する。
 橋本さんが代理人を務めるのは、ここが2件目。前回も水谷さんとタッグを組み、関東整備局の事務所長表彰と担い手確保・育成貢献表彰をダブル受賞した。「また水谷さんと一緒に賞をとりたい」と橋本さん。名コンビで連続ダブル受賞の快挙を目指す。

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