【阪神高速】18年度防災訓練を実施 新・総合防災システムを開発 スパコン活用・被害予想の研究も | 建設通信新聞Digital

5月1日 水曜日

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【阪神高速】18年度防災訓練を実施 新・総合防災システムを開発 スパコン活用・被害予想の研究も

 阪神高速道路会社は7日、大阪市の本社で2018年度防災訓練を実施した。訓練は年に1回実施しているもので、本社を中之島フェスティバルタワーウエストに移転してからは初の訓練となる。訓練に先立ち、4Kのモニター18面を設置した災害対策本部室を常設することや被害状況などを一元管理できる総合防災システムを新たに開発したことを明らかにした。
 災害対策本部室は、約300㎡の1室のうち約100㎡に設置する。4Kのモニター18面には管内に設置した約450台のカメラから管内高速道路90%以上の状況を確認できる。映像は近畿地方整備局に提供し、連携を図る。また、モニターを使用し、大阪管理局など出先事務所とテレビ会議や現場で撮影した映像の確認も可能だ。
 また、総合防災システムは各路線に設置した地震計からの情報を入手し、被害状況を一元管理する。このほか、マイクロ無線などのアンテナや自家発電装置など停電時でも対応が可能な設備を導入している。
 訓練ではマグニチュード9、最大深度6弱の南海トラフ巨大地震が発生し、大津波警報が発令されたことを想定。同社やグループ会社の職員、日本建設業連合会などから約150人が参加し、本番さながらの訓練を実施した。
 訓練の冒頭、初動対応として総括班が管内被害状況や自家発電装置、防潮壁の状況を確認、保全交通班が管内の通行止め状況を、営業班がPA、建設班が建設現場の被害状況を報告した。
 防災対策として耐震補強や津波対策、緊急輸送路確保などのハード面とスーパーコンピューターを活用した被害予想や車挙動のシミュレーションによる研究を進めている。

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