【高島屋】日本橋店本館に資料館がオープン 貴重な資料で百貨店が生活に与えた影響を紐解く | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【高島屋】日本橋店本館に資料館がオープン 貴重な資料で百貨店が生活に与えた影響を紐解く

 高島屋は5日、東京都中央区日本橋にある重要文化財の本館4、5階に「高島屋史料館TOKYO」を開設した。1970年に大阪に開館した史料館の分館となる。同史料館のテーマは「美しい暮らしスタイル」で、百貨店が生活文化に与えた影響を紐解く文化発信拠点とする。
 開館記念企画展として、日本橋高島屋の4度にわたる増改築設計(1952年―65年)を担当した建築家・村野藤吾に焦点を当てた「日本橋高島屋と村野藤吾」展が開催されている。京都工芸繊維大学教授の松隈洋氏が監修した。会期は5月26日まで。
 企画展では、同大学に所蔵されている村野の図面のほか、日本生命が日本生命館として建設、オフィスと高島屋が賃貸入居するビル(最初の高島屋日本橋店)を設計した高橋貞太郎の図面(1931年)も初出展されている。
 4日の内覧会では、松隈氏が、高橋の図面を引き継いだ村野のモダンに読み替えたデザインの意図などを説明したほか、「高島屋から資料の依頼を受けなかったら、高橋の図面は発見できなかったかもしれない」と話していた。さらに、「史料館の開設が、百貨店が新しい時代に担う役割として社会への発信があることを改めて示しているのではないか」と語った。
 同史料館は、4階が展示室、5階では展示と連動した講演会やシンポジウムなどを開く。5階は旧貴賓室で、建設当初の床や天井がそのまま残る。
 19年度には、5回の企画展を開催する予定だ。

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