東京地下鉄は、千代田線北綾瀬駅(東京都足立区)で進めてきたホームの10両編成対応工事を完了し、15日に同駅で出発式を開いた。北綾瀬~綾瀬駅間は従来の区間列車に加え、16日から一部10両編成で運転することで、代々木上原駅方面への直通運転が始まる。設計はメトロ開発、施工は大林組が担当している。総事業費は約90億円。
主に建築を担当する吉村正改良建設部第一工事事所長は「周辺住民への丁寧な説明を心がけながら工事を進めてきた」と振り返り、土木を担当する桑名勝工務部第一建築工事所長は「営業線が隣接し、電線など普段慣れないインフラへの安全対策など、関係機関との調整に気を配ってきた。引き続き駅の利便性向上に向け安全に注意しながら工事を進める」と語った。
出発式では、しょうぶ沼公園側の新しい出入り口と、延伸したホームの様子を報道陣に公開した。ホームにはしょうぶの葉をモチーフとした柱構造の膜屋根を設置し、自然光を取り込むデザインだ。
今後、駅ビルの改装や高架下の店舗新設、環状7号線の北側にも出入り口の増設などを引き続き進め、駅全体のリニューアル完了は2020年12月を目指している。