【平成最後の新駅】常磐線「Jヴィレッジ駅」が開業! 復興のシンボルとして期待 JR東日本 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

公式ブログ

【平成最後の新駅】常磐線「Jヴィレッジ駅」が開業! 復興のシンボルとして期待 JR東日本

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が福島県楢葉町内の常磐線広野駅~木戸駅間で整備を進めていた「Jヴィレッジ駅」が完成し、日本サッカー協会のナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」の全面再開に合わせて、20日に現地で開業を祝う記念セレモニーが盛大に開かれた。常磐線の駅新設は1998年以来21年ぶりで、国内では平成最後の新駅となることもあり、ホームに一番列車が到着すると、開業を待ち望んでいた多くの地域住民や鉄道ファンから歓声が沸き起こった。設計はJR東日本コンサルタンツが担当、東鉄工業が施工した。

駅に到着した一番列車

 同駅はJヴィレッジの最寄り駅として、敷地入り口まで徒歩2分の距離に建設され、Jヴィレッジや周辺で開催されるイベントなどに合わせて営業する臨時駅となる。
 ホームは長さ215mで、形状は東京方の1面2線から仙台方にかけて2面2線に変化する「V字形」となる。トンネルの上部に改札を配置することから、ホームからの高低差は約20mに及ぶ。
 施工に当たっては、ホームやスロープにEPS工法を積極的に採用し、着工から完成まで約1年の短期間で完成までこぎ着けた。

テープカットする代表者らとくす玉開披する児童

 駅前広場で行われた式典には、JR東日本の赤石良治常務と雨宮慎吾執行役員水戸支社長のほか、渡辺博道復興相、内堀雅雄知事、木田靜東鉄工業常務執行役員水戸支店長らが出席した。
 席上、あいさつに立った赤石常務は「当駅は高低差を生かしたダイナミックさやサッカーをモチーフにしたユニークさがあり、Jヴィレッジと対を成す復興のシンボルになる。新駅が福島の復興を前進させるとともに、サムライブルーを目指す子どもたちの夢の後押しにつながることを期待している」と語った。
 渡辺復興相は「新駅はJヴィレッジの利用を促し、地元のにぎわい創出や交流人口の増加など、浜通り地域の復興に大きく寄与する。2019年度末に予定されている常磐線の全線開通を楽しみにしている」と期待を寄せた。
 内堀知事は「一番列車に乗ってきたが、真新しい駅舎から間近にJヴィレッジを望むことができる素晴らしい立地だと実感した。Jヴィレッジへのアクセス向上が図られることは、この地域の振興に大きな意義がある」と述べた。
 この後、代表者によるテープカットと同時に、地元小学校に通う児童がくす玉を開披し、待望の開業を祝った。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら