【土砂災害対策】柔構造物工法研「GEOサミット」で自国の需要に合わせた技術発展の必要性を訴える  | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【土砂災害対策】柔構造物工法研「GEOサミット」で自国の需要に合わせた技術発展の必要性を訴える 

 柔構造物工法研究会(田畑茂清会長)は15日、福岡市のヒルトン福岡シーホークで、スイス・ジェオブルッグ・アーゲー(Geobrugg AG)との共催による「GEO-Summit Japan2019・土石流柔構造物防護工10年の経験」を開いた。
 サミットでは、国内外の専門家、研究者らの講演や現地視察を通じて自然災害からの保護について理解を深めた。
 会議では、水野秀明九州大准教授が「福岡豪雨災害の状況と今後の課題」、石川芳治東京農工大名誉教授が「我国の柔構造物の長寿命化に向けての点検」をテーマに説明したほか、海外の専門家は各地での土石流柔構造物の適用事例などを紹介した。
 最後に登壇した田畑会長は「我が国の土砂災害の歩みと柔構造物工法研究会のかかわり」をテーマに講演した。スイスで開発されたリングネットの日本での展開について、「落石防御対策として始まった。コンクリートよりも考え方が進んでいると認識された」と当時の状況を説明。自然災害は各国で状況が異なるため、「スイスだけの情報ではなく、自国で自分で実験することが大切だった」と振り返り、「こうした場を通して各国でサポートしながら、自国の需要に合わせ今後も技術を発展させなくてはならない」と訴えた。

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