【オリエンタルコンサルタンツ】ECI方式活用のトンネル補修手法を確立 設計・施工を一体的に | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

公式ブログ

【オリエンタルコンサルタンツ】ECI方式活用のトンネル補修手法を確立 設計・施工を一体的に

 オリエンタルコンサルタンツは、和歌山県日高川町が管理する糠越隧道(長さ706m、2車線)の補修事業で、ECI(施工予定技術者事前協議)方式を活用した事業マネジメントの支援を行った。

補修後の糠越隧道

 遊離石灰による不可視部分があった同トンネルでは、施工者が遊離石灰を除去した後、設計者が対策工を設計する必要があり、発注者、設計者、施工者の三者協働による事業化が求められた。
 同社は、設計と施工を一体的に進めるECI方式を活用し、▽遊離石灰除去後のトンネル変状に対する補修詳細設計▽三者協議会での漏水対策(止水注入、線導水樋、水抜き)の範囲・数量などの協議・提案▽遊離石灰の撤去、水抜き工の延長などの出来高管理▽トンネル補修ガイドラインの策定――について事業マネジメントを実施した。
 これにより、設計から施工完了までの期間を短縮し、第三者被害のリスクを短期間で排除したほか、施工品質の向上、現場状況に即したコストの適正化を実現した。ガイドラインを策定したことで、ECI方式を活用したトンネル補修の事業手法を確立した。
 設計期間は2018年7月から19年3月、補修工事期間は18年11月から19年5月まで。補修後は漏水対策によって路面滞水がなくなり、覆工目地部の剥落対策も完了した。同社は今後、ガイドラインを活用し、全国の基礎自治体に同方式を提案し、インフラ保全に貢献する。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら