仙台建設業協会(深松努会長)と仙台市内でビジネスホテルグリーンチェーンを展開する松月産業(今中美恵社長)は3日、「災害時における復旧作業援助者の宿泊に関する覚書」を締結した。同協会が浜松建設業協会と締結している災害時における相互援助協定に基づき、復旧作業のために浜松から仙台に駆け付けた援助者に宿泊サービスを提供する。
期間はおおむね1カ月とし、その後は協議で決める。発災から72時間以内の宿泊費は浜松建設業協会が支払い、それ以降は仙台建設業協会が支払うことになる。今後、浜松建設業協会も市内でホテルくれたけイン・セントラル浜松を運営する企業と同様の協定を結ぶ予定だ。
調印に先立ち深松会長は「東日本大震災で苦労した知見を生かした協定を確実なものとする取り組みだ。子や孫の時代まで継続していきたい」と語った。市内に13店舗1150室のホテルを構える今中社長は「復旧・復興を支援する人たちの力となる取り組みとして、今回をきっかけに第2、第3の輪が広がってほしい」とした。
調印に立ち会った太田進仙台市都市整備局参事兼技術管理室長は「地域建設企業の役割がますます高まる時代を迎える中、他の先べんとなる取り組みだ」と期待を寄せた。