仙建工業(仙台市、内田浩二社長)と資機材供給会社のエムオーテック(東京都港区、緒方公成社長)は18日、仙台市内で「災害時における資機材支援等に関する協定」を締結した。エムオーテックの資機材を仙建工業が災害時に使うことで速やかな初動対応が可能になる。両社が民間企業間で協定を結んだのは初めて。
東日本大震災では、エムオーテックと連携して岩手県宮古市で宮古駅裏汚染土壌処理のための仮締切工事に当たるなど、東北の鉄道インフラの復旧に尽力してきた。
今回の協定により、災害時は仙建工業が必要資機材などをエムオーテックに要請し、エムオーテックは東北管内の4工場(仙台・青森・秋田・いわき)でストックしている鋼矢板やH形鋼などの資機材を優先的に供給する。
仙台市内の仙建工業本社で開かれた締結式では、内田社長と緒方社長が協定書に調印し、連携内容を確認した。
内田社長は「民民の協定は例がない。災害時には、いかに素早く資機材を調達するかが早期の復旧を左右する。万が一に備え、社会に貢献できる体制を整えた」と語った。
緒方社長は「相互に連携体制を確認できる有意義な協定だ。SDGs(持続可能な開発目標)に役立つ取り組みであり、身の引き締まる思いだ。災害時は迅速かつ全力で臨みたい」と述べた。