【技研製作所】海外工事案件関係者を対象とした現場見学会を開催 海外案件での工法の採用拡大へ | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【技研製作所】海外工事案件関係者を対象とした現場見学会を開催 海外案件での工法の採用拡大へ

 技研製作所(高知市、北村精男社長)は、東京都中央区晴海で行われている朝潮運河内部護岸の耐震対策工事において、海外工事案件関係者を対象とした現場見学会を開いた。同社工法を実際の現場で体感し、理解を深めてもらうのが狙い。国際協力機構(JICA)を始め発注者、建設コンサルタント、ゼネコンなどから80人が参加した。同社では、今後も現場見学会を開き関係者の理解をより深めることで、海外案件での工法の採用拡大を図っていく。
 見学した「ジャイロプレス工法」は、既存の地中障害物を撤去することなく、先端にビットと呼ばれる切削爪の付いた鋼管杭を回転切削圧入する工法。国内では、海岸・河川堤防の補強、老朽化した道路擁壁や橋脚、港湾施設の耐震化、山間部での地すべり対策などで幅広く採用されている。また、ODA(政府開発援助)事業において、セネガル共和国ダカール港の岸壁改修工事で初採用され、7月末から工事が進められている。
 見学会の現場は、東京都港湾局が2012年から10年計画で行っている海岸保全施設整備のうち、約26㎞にわたる内部護岸の耐震対策工事の一部。工事は隣接する住宅などの周辺環境への配慮が必要で、施工スペースが狭い現場条件の下、橋梁桁下での鋼管矢板の施工、水門取付部にある転石層への「ジャイロプレス工法」による鋼管杭施工を行い、耐震性に優れた粘り強い護岸を構築する。
 周辺環境への影響を最小限に抑えながら、構造物の機能強化が急速に図れるこの工法を目の当たりにした参加者からは、「工程がシンプルで工事が早い」「排土がほとんどない」などの驚きの声が上がるとともに、「適用可能な杭径や杭長は」「空頭制限下での最小クリアランスは」など具体的な質問が活発に寄せられ、同工法に対する関心の高さがうかがわれた。

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