【働き方改革】関東建設青年会議がアンケート 技術者にとって最も大変な作業は「書類作成」 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【働き方改革】関東建設青年会議がアンケート 技術者にとって最も大変な作業は「書類作成」

 関東建設青年会議(増子秀典会長)は、さいたま市内で9月30日に開いた関東地方整備局との意見交換会に合わせ、働き方改革に関するアンケート結果をまとめた。技術者が現場管理をする上で、大変と感じていることのトップは「書類作成」で、特に完成書類や設計変更に伴う書類の簡素化を求める声が多かった。青年会議はこの結果を踏まえ、書類作成の負担軽減やさらなる余裕期間の設定、施工時期の平準化などを要望した。また、建設キャリアアップシステムの認知がまだまだ進んでいない実態も浮き彫りになった。
 意見交換会の冒頭、増子会長は「現場の技能労働者が高齢化し、若年者の確保が難しくなっている。地域の守り手としての役割を継続的に果たすためにも、担い手確保に向けた働き方改革や積極的なPR活動、生産性向上のためのICT活用などに取り組む」と語った。
 続いてあいさつに立った関東整備局の中込淳企画部長は、台風15号被害の対応に触れ、「建設業との連携強化の必要性を改めて痛感した。一段落したら、さらなる連携方策を考えていきたい」と述べた。また、新・担い手3法にもうたわれている働き方改革や生産性向上などを実現するため、「新技術の導入をしっかりと進めていく」と表明した。
 青年会議が実施した技術者向けアンケート結果によると、1日当たりの書類作成時間は「2時間」が約3割を占めて最も多く、5時間以上という回答も1割強あった。また、i-Construction施工の実施有無は「ない」が6割強を占め、いまだ大半が未経験でいることが分かった。「ある」は約2割、「ないが興味はある」は約1割だった。
 一方、技能者向けアンケートで給与体系を聞いたところ、週休2日制を導入しやすい月給制は66.4%で、日給制は33.6%だった。月給制を望む意見は全体の85%を占め、さらなる推進が求められるとしている。
 建設キャリアアップシステムについては、「知らない」が52.5%、「聞いたことはある」が36.1%で、「知っている」は11.3%にとどまった。経営者の回答でも、「導入していない」が68.9%とほとんどを占め、「導入予定」は18.9%、「導入している」は12.2%だった。大手・準大手ゼネコンが自社現場でシステムの登録や活用を先導する中、地域建設業やその協力会社への周知・理解獲得の必要性が改めて浮き彫りになった。

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