茨城県建設業協会(石津健光会長)は3日、女性部会「建女ひばり会」現場見学会・懇談会を行方市内で開いた。建女ひばり会(柳瀬香織会長)の最初の事業となる。ひばり会会員を始め、関東地方整備局下館河川事務所や茨城県の女性職員ら計41人は、女性技術者が現場代理人を務める東関東自動車道水戸線の工事現場を見学するなど交流を深めた。工事を発注した同局常総国道事務所が協力した。
見学前には行方市北浦公民館で石津会長が「きょうの見学会が今後の女性活躍推進の一助となれば」とあいさつした。
続いて阿部勇一同事務所工務課長が東関道水戸線の概要と現況を説明。見学現場のH30東関道国道354号跨道橋下部その1工事を受注した新井組(兵庫県西宮市)の山本万裕美現場代理人が快適トイレ、社内の女性技術者5人による女性パトロール・懇談会、週休2日制、タブレット端末による作業効率化などの取り組みを披露した。
その後、参加者らは現場に移動し、山本現場代理人を始めとする新井組スタッフらの説明を受けながら見学した。
東北地方の現場を担当している新井組の安孫子里穂さんは「ウォーハンマーを振れないため、ICTを活用して丁張りできたのはとても助かった」とICTが一助になっていることを紹介した。
下館河川事務所の職員は「女性がいる現場がほぼなく、リアルな声が聞けた」、県土木部の職員も「今後も意見交換できれば」と感想を述べた。
柳瀬会長が「たくさんの方々に参加いただき心強く思う。会社に戻ると男性社会のためマイノリティーではあるが声は大きく活動していきたい」と語った後は昼食に入り、参加者で交流を深めた。