【埋浚協】「第26回うみの現場見学会」に学生も参加 60人が海洋土木の役割や魅力を体感 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【埋浚協】「第26回うみの現場見学会」に学生も参加 60人が海洋土木の役割や魅力を体感

 日本埋立浚渫協会(清水琢三会長)は13日、「第26回うみの現場見学会」を開いた。東京理科大、芝浦工大、東海大の学生31人を含む計約60人が参加、開通前の海底(沈埋)トンネルを実際に歩いて見学し、海洋土木が果たす役割や魅力を体感した。
 同見学会は2003年から開始。港湾、空港、海洋関係の社会インフラ整備の必要性と、その建設を担う協会・会員企業の取り組みについて広く理解を得ることを目的としている。
 冒頭、同協会の山下朋之企画広報委員長は「海洋土木のスケールの大きさや技術の醍醐味、技能者・技術者の知恵を感じてほしい」とあいさつした。
 続いて、国土交通省関東地方整備局の酒井敦史東京港湾事務所長が、大型化が進むクルー船、それに対応した港湾整備などを説明した上で、「(社会資本は)発注者だけでは造れない。受注者から提案をいただいて一緒に造り上げている」と強調した。
 その後、参加者は五洋建設・東洋建設・新日鉄住金エンジニアリングJVが施工する東京港臨港道路南北線沈埋函(4号函・5号函・6号函)製作・築造等工事を含む、「東京港海の森トンネル」に移動した。
 貴重な機会とあって学生は写真を撮ったり、施工上の疑問点などを協会担当者や施工者に尋ねていた。その好奇心は現場事務所に戻っても薄れず、「地震対策はどうなっているのか」「歩道を車道と車道の間に設置しているのはなぜなのか」などと矢継ぎ早に質問。施工者は「するどい質問が多く、驚いている」と面食らっていた。
 また、都内の物流と東京五輪大会期間中の交通の円滑化に向け、工期短縮が実現した要因を聞かれると、施工者は技術革新と昼夜間施工に伴う人員の増員のほか、「他の工区などとの情報共有、行程調整を密に行った」ことが奏功したと説明した。
 閉会のあいさつで同協会の藪下貴弘企画広報委員会副委員長は、「令和の時代の港づくりに皆さんと一緒に関わっていけることを期待している」と締めくくった。
 
 
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