【海上工事】北海道石狩湾新港北防で北大生ら約30人が乗船・体験 | 建設通信新聞Digital

4月23日 火曜日

公式ブログ

【海上工事】北海道石狩湾新港北防で北大生ら約30人が乗船・体験

 日本埋立浚渫協会(清水琢三会長)は、北海道石狩市の「石狩湾新港北防波堤建設工事」の現場で、第23回の「うみの現場見学会」を開いた。招待された北海道大と北海道科学大の学生など約30人が、実際に使用しているサンドコンパクション(SCP)船の操舵室などを見学し、真剣なまなざしで船の位置の確認方法を質問するなど海上工事の作業方法を学んだ=写真。
 東洋建設・吉本組JVが施工する石狩湾新港北防波堤建設工事は、同港の北防波堤を北東側に約400m延伸する事業のうち、粘性土の軟弱地盤が分布している部分をサンドコンパクションパイル工法で地盤改良する。工期は、8月31日まで。週休2日の試行工事で、海上工事の特殊性から4週8休を確保している。
 見学会の冒頭、企画広報委員長の山下朋之五洋建設取締役執行役員経営管理本部長兼総務部長は、天候の関係で海上作業を見学できないことを踏まえ、「社会インフラを下支えする技術者として、気候と折り合いを付けながら克服することも重要な点だ」とした上で、「実際の船などを見て、今後の知識の礎にしてほしい」と述べた。発注者である国土交通省北海道開発局小樽開発建設部の矢野隆博小樽港湾事務所長は、長時間労働の抑制やICTを使った無人化・省力化などの取り組みを紹介した上で、「(見学する)石狩湾新港は、物流だけでなく、エネルギー供給拠点でも重要な役割を担っている。高度な技術をじかに見て、社会資本の重要性を感じてほしい」とした。
 石狩湾新港や北防波堤建設工事の概要説明の後、同工事や函館港若松地区クルーズ船岸壁工事で導入したCIMによるイメージ動画や3次元モデルを使った施工手順など、港湾工事でのICTの導入状況を説明した。
 見学会では、石狩湾新港の西ふ頭と東ふ頭の整備状況を見学したほか、北防波堤建設工事の高山智久所長(東洋建設)の説明を聞きながら、東ふ頭に停泊していたSCP船「ぱいおにあ第30フドウ丸」に乗船し、操舵室で操作の方法などの説明を受けた。