【東京都・入契改革】13団体は反対が大勢 東京都議会自民党との意見交換 | 建設通信新聞Digital

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【東京都・入契改革】13団体は反対が大勢 東京都議会自民党との意見交換

 東京都議会自民党は4日、都政改革本部内部統制プロジェクトチーム(PT)がまとめた「入札契約制度改革の実施方針」に対する建設業界の意見を聞くため、13団体と意見交換した。
 意見交換後の会見で、高木啓幹事長は「かなりドラスチックな改革で、急激な変更が行われるため、こういうことはやめてほしいという意見がほぼすべてで、中には撤回してほしいとの意見もあった」と説明、「貴重な現場の声をまったく聴取せず、机上の論理で実施方針がつくられたことに驚きを禁じ得ない」と訴えた。
 実施方針は、▽予定価格の事後公表(全案件)▽JV結成義務の撤廃(同)▽1者入札の中止(財務局契約案件)▽低入札価格調査制度の適用拡大(同)--の4つが柱で、財務局契約案件は6月、各局契約案件は10月をそれぞれめどに試行を開始する。
 高木幹事長は、「方針で示された4つのすべてに業界の皆さんは困っている」とし、「2020年東京五輪の建設需要に対して、今回の方針が実行された場合、時間的に間に合わない可能性が非常に高いとの声もあった。業界の皆さんは、都に協力したいといっているにもかかわらず、今回の方針は、業界に危惧(きぐ)を抱かせる結果となった」との見解を示した。
 その上で、「“建設業=悪”で、建設業が暴利をむさぼっているような前提で入札契約制度改革が議論されているような気がしてならない」と指摘し、「あまりにも拙速であり、6月の試行前にもう一度考え直してほしい。それが難しいならば、業界の意見を踏まえた上で、試行に移すべきだ」と強調した。
 今回の意見交換には、都財務局、総務局が出席したものの、内部統制PTの特別顧問らは出席を断った。高木幹事長は「業界の皆さんから、内部統制PTの方々と意見交換したいとの要望があるため、われわれ議員が参加するかどうか別にして、業界の皆さんと意見交換するよう都に要望する」との考えを示した。

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