ウイグル自治区は歴史的にヨーロッパとの交易が盛んだが、かねて日本のものづくり技術に関心を持ち、リサーチを進めていた同社は、自治区内の製造業などの経営者を募り、空港・港湾や首都圏とを結ぶインフラが整備された日本海側の拠点、新潟市に事業所を開設した。
当面は、同社の顧客であるウイグルの民間企業に日本の製造技術や設備に関する情報を提供、ウイグル産の加工農産物の事業展開の方向性も探っていく。また、新潟オフィス開設に協力したフジヤマ(新潟市、藤井泰太郎社長)が製造販売する住宅用の耐熱コーディング剤のウイグルでの普及も見据える。
ホテル日航新潟で開かれた記念式典は、ウイグルの企業経営者ら約30人を前にアニワル社長があいさつ。来賓として出席した石崎徹衆院議員、吉田孝志新潟市議会議員は両国の交流が民間レベルでスタートしたことに祝辞を寄せた。前長岡技術科学大学長の新原晧一阪大大学院名誉教授は、ウイグルで食品加工分野の技術開発の可能性に言及するとともに、フジヤマを始めとする日本技術の普及に期待感を表した。