【JIA東北】学生卒業設計コンクール2020 ネット提出されたデータを審査、支部推薦3作品を選定 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【JIA東北】学生卒業設計コンクール2020 ネット提出されたデータを審査、支部推薦3作品を選定

 日本建築家協会東北支部(JIA東北、鈴木弘二支部長)は23日、仙台市内の同支部事務局で「JIA東北学生卒業設計コンクール2020」の作品選考会を開いた。応募のあった9校9作品の中から、6月に東京都で開催する「JIA全国学生卒業設計コンクール2020」への支部推薦作品として、福岡咲紀さん(東北大)の『上野公園が死んだ日』と海老澤健さん(日大)の『Drip 渋谷川植物園』、伊藤那央也さん(秋田工業高専)の『CRUMBLE』の3作品を選定した。今月末に講評などを支部ホームページで公表する。
 審査は、委員長を務める鈴木支部長を始め、JIA東北の各地域会長ら7人が担当。当初は仙台市内のせんだいメディアテークで公開審査会を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で開催中止を決定。制作者らが会場に足を運んでプレゼンテーションを行う従来の来場型から、インターネットを活用して審査員が提出された作品データを審査する“無観客型”に変更した。
 『上野公園が死んだ日』は、漫画『AKIRA』の中に描かれる荒廃した東京を舞台に設定。上野公園に博物館や図書館、宗教施設、美術館など、さまざまな機能からなる複合施設を建設し、さまざまな利用者や空間が混ざり合い「混沌」を誘発することで、新たな可能性の創出につなげる作品だ。

福岡咲紀さん(東北大)の『上野公園が死んだ日』

 『Drip 渋谷川植物園』は、渋谷区ふれあい植物センターの移築に合わせて、渋谷川のあり方を再構築するもので、新たなセンターを川との隣接地に建設し、清掃工場で排出される熱の利活用と水質汚濁対策を行う。

海老澤健さん(日大)の『Drip 渋谷川植物園』

 『CRUMBLE』は、外国人の入居者数が日本人の数を上回っている埼玉県川口市内の大規模集合住宅団地・芝園団地の再整備を計画。住棟・ランドスケープなどによって人同士のつながりが分断されがちな現状を解消するため、オープンスペースをさまざまな個所に設けることなどを提案している。

伊藤那央也さん(秋田工業高専)の『CRUMBLE』


 
 
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