【応用地震計測】手のひらサイズの地震計「ACCURA」販売開始 低価格で高性能を実現 | 建設通信新聞Digital

5月14日 火曜日

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【応用地震計測】手のひらサイズの地震計「ACCURA」販売開始 低価格で高性能を実現

 応用地質グループ会社の応用地震計測は、手のひらサイズのコンパクトなボディに計測部と収録部が組み込まれた小型地震計『ACCURA(アキュラ)』を開発・販売開始した。3月に気象庁の震度検定に合格。必要な機能を搭載した最小最軽量な計測震度計としての認定を受けており、BCP(事業継続計画)策定や国土強靱化など、地震に対する取り組みが官民で活性化している中で幅広い活用を提案していく。

 アキュラは、長さ130mm、幅65mm、高さ50mmで重量350グラムという小型・軽量な本体内に、3成分加速度計、マイクロSDメモリー、Wi-Fi通信、バックアップバッテリー、計測震度演算プログラムなど気象庁が規定する計測震度計としての高性能な機能を搭載した。

 これまでデータ収集や計算処理で必要だったロガーやパソコンが不要で、本体のみで地震(震度)観測ができるのが特長。単体観測はもとより震度情報ネットワーク構築などさまざまな分野で活用できる。地震時の記録を確実に保持するためのバックアップバッテリーやリアルタイム振動情報出力、トリガー波形と連続波形の同時記録、NTPによる時刻校正機能および同期ケーブルによる時刻同期・トリガー同期機能を搭載し、構造物計測や複数台連動させた多点計測システムに適している。

 同社製品比較で従来の気象庁認定計測震度計の4分の1という低価格を実現。オープン価格で個数により変動するため、より多く使用することでさらに低減できるという。

 2011年の東日本大震災以降、熊本地震や大阪北部地震、北海道胆振東部地震など、全国各地で大地震が立て続けに発生。さらに首都直下地震や南海トラフ地震の切迫性も高まる中で、同社は高層・中低層ビルのヘルスモニタリングや、工場などの地震時の警報発信や操業管理、ダム・水門など重要施設の制御管理、自治体の震度情報システムの高度化、地震情報提供サービスなどの高度化、ヘルスモニタリング機能付き戸建住宅などの市場での需要増大を見込んでおり、25年までに10億円の売り上げを目指している。

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