埼玉建築設計監理協会（田中芳樹会長）は9日、第17回卒業設計コンクールの公開審査を川口総合文化センターリリア（埼玉県川口市）で開き、最優秀賞に工学院大建築学部建築デザイン学科の小笠原美沙さんの「農家の娘ができること－5つの種から育てるこれからの農村コミュニティ」を選定した。JIA埼玉最優秀賞も受賞した。埼玉県建築安全協会、総合資格学院、日建学院が協賛し、10大学から28人が参加した。
　福島県白河市の米農家に生まれた小笠原さんは、自身が育った農村の活性化に向け▽ミンパク（農業ワーキングホリデーの受け皿に既存民家活用）▽大きなサンカクイエ（新規就農者のための宿）▽米屋のガッコウ（既存住宅改修）▽みんなのダイドコロ（屋根付き屋外キッチン）▽小さなサンカクミセ（直売所）－－の5施設を整備するプランを提案した。
　優秀賞には、同学科の釜谷夏実さん（JIA埼玉優秀賞も受賞）、武蔵野美大造形学部建築学科の小林ひらりさんの2人が輝いた。
　埼玉県が題材の優れた作品に贈る埼玉賞には日大生産工学部建築工学科の福田奎也さんの「あばれ櫓」を選定した。
　準埼玉賞は東京理科大理工学部建築学科の大澤祐太朗さん、特別審査員賞は東洋大ライフデザイン学部人間環境デザイン学科の林大也さん、武蔵野美大造形学部建築学科の若杉勇さん（総合資格学院賞も受賞）、東工大工学部建築学科の田口咲樹さん（さいたま住宅検査センター賞も受賞）の3人が受賞した。
　埼玉県住宅供給公社賞には東京電機大未来科学部建築学科の倉澤周作さん、総合資格学院賞には芝浦工大システム理工学部環境システム学科の阿部智也さん、日建学院賞には日大生産工学部建築工学科の李アルムさんを選出した。
　また、日本建築家協会埼玉地域会（JIA埼玉）は、6月のJIA全国学生卒業設計コンクール2017の埼玉代表に、東洋大理工学部建築学科の高橋太海さん、阿部さんの2作品を推薦することを明らかにした。

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