【部材破損を防護】大成建設とクリフ 避圧調整ユニット「T-Pressure Relief」を共同開発 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【部材破損を防護】大成建設とクリフ 避圧調整ユニット「T-Pressure Relief」を共同開発

 大成建設は、クリーンルームの室圧があらかじめ設定した値を超過した場合にのみ稼働する天井設置型の避圧調整ユニット「T-Pressure Relief」を開発した。クリフ(東京都西東京市)との共同開発となる。クリーンルームの清浄度に影響を与えることなく、室内外の異常な圧力差を調整して、天井材など部材破損を防護することができる。

あらかじめ対象となるクリーンルームに設定した室圧に合わせて、陽圧・陰圧逃しパネルや避圧口のバランスウェートを調整することで、任意に避圧動作を開始する圧力の設定が可能。本体下面に舟形パンチングフェースを取り付けることで、クリーンルーム内に通常、設置される天井付HEPAフィルターユニットと同様の違和感のないデザイン・据え付けを可能にしている

 クリーンルームの室圧が天井内圧より過度に高い陽圧状態になった場合に、陽圧逃しパネルを浮上させることで、クリーンルーム内の空気を天井内に排気して室内を減圧。室圧が過度に低い陰圧状態になった場合は、陰圧逃しパネルと避圧口を開放。HEPAフィルターを介して室内に給気することで、清浄度を確保しながら、異常に低い室圧状態を解消することができる。
 クリーンルームは、点検時の誤操作や給・排気設備の故障などが原因となって室内の圧力異常が生じることで、天井など部材の破損を引き起こすことがある。仮に室内で破損が生じてしまった場合、復旧工事や温湿度、室圧、清浄度などの環境検証によって、クリーンルームの使用が困難となるなど、企業の事業計画に支障をきたす。
 そうした課題の解消へ、同社はクリーンルームの清浄度に確保しながら、急激な圧力変動による部材の破損を防護する避圧調整ユニットを構築。医薬品や食品、半導体の製造などクリーンルームを所有する顧客をターゲットに積極的に提案していく方針を示す。

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