【選考委員全員一致で受賞】第33回村野藤吾賞 「鈴木大拙館」設計の谷口吉生氏を選定 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【選考委員全員一致で受賞】第33回村野藤吾賞 「鈴木大拙館」設計の谷口吉生氏を選定

 村野藤吾記念会(古谷誠章代表)は、第33回村野藤吾賞に谷口吉生氏(谷口建築設計研究所)の「鈴木大拙館」(金沢市)を選定した。谷口氏が受賞するのは第7回(1993年度)の「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」以来2回目。例年、5月15日に開いている授賞式は新型コロナウイルスの影響により延期し、今秋の開催を目指している。
 村野藤吾賞は日本の現代建築に多大な功績を残した建築家・村野藤吾を記念し、87年に創設された。建築界に感銘を与えた建築作品を設計した建築家を毎年1人、授賞対象に選んでいる。
 今回は村野藤吾記念会会員から推薦された11作品を選考対象とし、賞の趣旨である感動を与える建築として、選考委員のいずれもがその完成度の高さを認めた谷口氏の作品に賞を贈ることを全員一致で決定した。

撮影:Timothy Greenfield-Sanders、提供:谷口建築設計研究所

 選考委員は、古谷誠章、加茂紀和子、佐野吉彦、中川武、平田晃久の5氏が務めた。
 「鈴木大拙館」は、金沢が生んだ仏教哲学者の鈴木大拙(1870-1966年)の考えや、足跡を広く国内外に伝えることなどを目的に金沢市が2011年10月に開設した。
 回廊で結んだ「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」と、「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」によって構成され、来館者は3つの棟、庭からなる空間を回遊することで鈴木大拙について知り、学び、考えることができる。
 規模はRC一部S造平屋建てと土蔵2階建てあわせて延べ631㎡。建築施工は清水建設・豊蔵組JVが担当した。

撮影:北嶋俊治/提供:谷口建築設計研究所

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