【銀座最大規模】ブランド旗艦店も能楽堂もアートも! 変化と調和が共存する「GINZA SIX」4/20開業 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

公式ブログ

【銀座最大規模】ブランド旗艦店も能楽堂もアートも! 変化と調和が共存する「GINZA SIX」4/20開業

241ブランドが出店、121店舗が旗艦店となるエリア最大の商業施設

 東京都中央区の銀座エリアで最大規模となる商業施設「GINZA SIX(ギンザ・シックス)」が20日にオープンする。新たな商業施設が相次いで開業している銀座だが、メインストリートの中央通りに面した敷地に間口約115m、奥行約100m、延べ約15万㎡の大型施設が誕生するインパクトは大きい。世界中から241のブランドが出店し、そのうち半数の121店舗が旗艦店となる。銀座エリア全体に波及する相乗効果、ひいては東京の魅力向上、国際競争力の強化に向けた期待が高まっている。

約15万㎡の大型施設

 GINZA SIXは「銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業」として、J・フロントリテイリング、森ビル、L・キャタルトンリアルエステート、住友商事の4社が主導して進めた。「松坂屋銀座店」の跡地街区と隣接街区の2街区約1.4haを一体開発した事業で、銀座の中心部では例のない規模となる。
 「銀座に新しい価値や磁力を加えることができなければ、森ビルの存在価値はない。強い思いを持って取り組んできた」(辻慎吾森ビル社長)。
 銀座という立地ゆえ商業施設ばかりに目がいくが、都内最大級となる6140㎡のオフィス基準フロア、銀座エリア最大の約4000㎡の屋上庭園、銀座に不足していた観光バス乗降所や観光案内所の設置など、ハード面でのトピックスにも事欠かない。
 一方、森ビルが手がける再開発事業は、最先端のアートや文化発信機能が組み込まれる。それは「ヒルズ」シリーズの原点となったアークヒルズ(東京都港区)から脈々と続く同社のDNAでもある。

150年ぶりに銀座に戻る「観世能楽堂」

 銀座の新施設には、地下3階に伝統芸能の拠点「観世能楽堂」が入る。渋谷区松濤にあった檜舞台の能楽堂を移築した。二十六世観世宗家の観世清和氏は14日のプレス向け内覧会で、「150年ぶりに銀座に戻ることになった。谷口吉生氏が設計した建物の中に檜舞台があり、変化と調和が共存している。ここで日本の伝統芸能の底力を見せるつもりだ」と意気込む。災害時には、帰宅困難者の受け入れスペースにも使われる。

草間氏による作品

 パブリックアート作品は、館内の至る所で目にすることができる。新施設を象徴する吹き抜け空間には、草間彌生氏によるカボチャをモチーフとした作品が大きな存在感を放つ。南條史生森美術館館長は、「草間さんによるカボチャの作品は黄色が多く、白地に赤の模様は非常に珍しい。赤と白は、華やかでおめでたいイメージがあり、とても日本らしさがある」と話す。
 このほか“ウルトラテクノロジスト集団”のチームラボ、植物学者兼アーティストのパトリック・ブラン氏など、新進気鋭のアーティストらの作品が施設内の随所にちりばめられている。17日から始まったテレビコマーシャルでは、椎名林檎さんらを起用した。

屋上庭園「GINZA SIXガーデン」

 辻社長は、「われわれにとっても、既に骨格ができた街の再開発は大きな挑戦だった」と振り返る。「私たちはGINZA SIXという名前に、5つ星を超えた、6つ星級の施設を目指すという思いを込めている」

◆計画概要
▽施行者:銀座六丁目10地区市街地再開発組合
▽施行区域面積:約1.4ha
▽規模:S・RC・SRC造地下6階地上13階建て延べ約14万8700㎡
▽建物高さ:約56m
▽設計:銀座六丁目地区市街地再開発計画設計共同体(鹿島、谷口建築設計研究所)
▽外装意匠統括:谷口建築設計研究所
▽施工:鹿島

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら