【企業・自治体向けサービス拡充】NTTドコモ ドローン・5G生かし建設業の重要プレーヤーへ | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

公式ブログ

【企業・自治体向けサービス拡充】NTTドコモ ドローン・5G生かし建設業の重要プレーヤーへ

 NTTドコモがドローンや第5世代移動通信システム(5G)を生かした企業・自治体向けのサービスを拡充している。既存のドローンサービスに高層建造物向け機能を追加したほか、6月末には5Gを使った点群データ活用サービスも提供を始めた。さまざまな作業のデジタル化が進む中、携帯電話キャリアが建設産業の重要なプレーヤーとなりつつある。

バーティカルビューワーの画面


■高層建造物の機能を追加
 NTTドコモのドローンプラットフォーム「docomo sky」は、ドローンとデータプラットフォームをモバイルネットワークで常時接続し、複数台の自動飛行、目視外での遠隔操作、機体情報・フライトの管理、撮影画像データの取得・管理・分析までをウェブ上でできるサービス。

 今回追加した機能は、高層建造物などの静止画を高度や角度ごとに整列させて表示する「バーティカルビューワー」、撮影動画を管理・確認可能な「動画ビューワー」、ドローンの操縦者がタブレット端末でドローンをコントロールできる「鉄塔点検アプリ(高層建造物点検用)」、撮影映像を多拠点に同時中継できる「ライブ配信アプリ」の4機能で、オプションとして、ドローンで撮影した鉄塔の画像からAI(人工知能)が自動でサビを検知する「AIサビ検知」も提供する。

 鉄塔点検アプリでは、高層建造物の高度やドローンとの距離などを事前設定すれば、準自動飛行や自動撮影もできる。現場から撮影画像をプラットフォームにアップロードできるため、遠隔地の事務所でも点検内容を共有できる。ライブ配信アプリは、災害対策本部や現場事務所、避難所など、さまざまな拠点で災害現場の映像を同時に確認できる。動画ビューワーでは今後、動画へのコメント機能も付与する予定だ。

 機能拡張にあわせて料金プランも見直し、1種類だけだった基本プランを3プランに拡充した。基本機能を月額8000円から利用できる「ライト」、基本機能のほかバーティカルビューワーやライブ配信アプリを月額5万5000円で利用可能な「スタンダード」、ドローンの機体数や利用頻度が多い顧客が月額33万円で利用できる「エンタープライズ」を設けた。

■点群データ活用 受注開始
 点群データの活用ソリューション「Field Simulator」(フィールドシミュレーター)については、法人向け受注を6月30日から開始した。5Gの利用が可能なサービスで、大容量の点群データを短時間でやり取りできる。

 フィールドシミュレーターは、3次元の位置や色の情報を持つ点の集合である点群データを使い、建物内の設備・配管・機材などを高精度に再現できる。ドコモの「ドコモオープンイノベーションクラウド」や「クラウドダイレクト」と、エリジオン社の「InfiPoints」を組み合わせて提供すれば、マニュアル作業が必要だった点群データの合成処理やノイズ処理を、クラウドで自動的に実施できるようになる。専用の機器が必要な点群データの取得や、複数人がウェブ上で同じ点群データを見ながら議論するといったサービスも提供する。

 4Gネットワークに加え、5Gネットワークの利用も可能なほか、通信回線・通信デバイスの提供、点群データ取得の代行もワンストップで提供する。

活用イメージ

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら