【深化する関西の建設ICT】わが社のBIM/CIM/ICTプロジェクト最前線〈9〉 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

B・C・I 未来図

【深化する関西の建設ICT】わが社のBIM/CIM/ICTプロジェクト最前線〈9〉

 建設ICTの取り組みは多岐にわたる。3次元モデルデータなどの活用による業務効率化や生産性向上は通過点であり、最終的に目指すのは調査から設計、施工、維持管理をつなぐ一貫したデータ連携の流れだ。建築設計事務所、ゼネコン、建設コンサルタントの計36社の最新事例から、建設ICTのトレンドを読む。

◆村本建設/Visual-Constructionへの取り組み/各現場専用の動画ウェブサイト開設

 当社では工事説明、新規入場者教育、各種マニュアル等に動画を活用したVisual-Constructionの取り組みを進めている。より情報量の多い動画イメージを活用することで、地域の方々の工事への理解を深め、さらに関係者一律の安全・品質・工程など多岐にわたる合意形成を容易にする。各現場では専用の動画ウェブサイトを開設し、CIM動画や臨場感のある360°映像を公開して、建設工事のPRや工事運営の円滑化を目指した取り組みを実施している。
 (青山幸男/技術部部長)









◆ウエスコ/3次元地形計測/「地形取得」から「3次元設計」一体的に

 弊社は、以前より地理情報・測量部門において、「モービルマッピングシステム(MMS)」「航空レーザ」等、多種多様な3次元計測機器を導入し、それらを用いた3次元地形計測に取り組んできた。また、「地形取得」から「3次元設計」を一体的に行えるよう、専門組織である「CIM推進ワーキング」を立ち上げ、技術研鑚してきた。近年のi-Construction推進や、BIM/CIM導入に伴い、各業務での実績も増え、ICT工事やCIM試行業務での局長表彰獲得の成果を上げている。
 (冨田修一/関西設計課課長)





◆応用地質/地すべり対策のBIM/CIM/現場実証で3次元の有効性確認

 当社では現在、西日本の道路事業において、地すべり対策へのBIM/CIM適用に向けた現場実証を行っている。当該地では地すべり対策として地下水排除工が計画されており、当社は3次元物理探査による地下水帯水ゾーンの把握と排水ボーリング計画、および対策後の効果確認を行った。地下水排除工前後の差分解析の結果、有意な地下水変動の状況を3次元で視覚化することができ、本技術が合理的な対策工の検討に有効であることが確認された。
 (島裕雅/技術本部研究開発センターセンター長)








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