横浜・みなとみらい21地区など都心臨海部の移動が2021年からさらに便利になる。その目玉として、4月22日には泉陽興業が整備を進めている日本初の常設都市型ロープウェー「YOKOHAMA AIR CABIN」が運行を開始する。JR桜木町駅とMM21新港地区の商業施設「横浜ワールドポーターズ」付近をつなぐ約630mを、片道約5分で行き来できるようになる。歩行者デッキや橋の供用開始も続々と控えている。
ロープウェーの設計は山下設計、施工はピーエス三菱(駅舎)、東亜建設工業(海上基礎工)、日本ケーブル(ゴンドラ、支柱)が担当。照明計画は東京タワーやレインボーブリッジの照明デザインを手掛けた石井幹子氏が監修している。ゴンドラにシート状のLEDライトを貼り付け、夜間に動く様子が楽しめるという。駅舎もライトアップする。
運賃は大人1000円、子ども500円。全ゴンドラには最新式バッテリーによる冷房システムを完備、バリアフリーにも対応する。最大高さ約40mからMM21地区の夜景も楽しめる。
MM21中央地区と新港地区をつなぐ女神橋は2月に全面供用、横浜市役所と北仲通北地区を結ぶ北仲通南北デッキは21年中に供用を開始する。
横浜駅東口方面からMM21中央地区観光エンターテインメントゾーンへのアクセス性を上げる高島水際線デッキは23年度中にも完成する。これまで徒歩ではアクセスしづらかった2地区が一続きとなることで、広範に歩いて楽しめるようになる。
関内・関外地区では、大さん橋に近接する横浜税関前交差点と横浜スタジアム入り口周辺を結ぶみなと大通りなどで、車道の一部を縮小し、歩道空間を拡張する道路再整備も計画している。23年度末の供用開始時には、拡張した歩道空間で飲食や休憩、交流できる新たな空間に生まれ変わる。
オープントップバスや水上交通なども合わせ、エリア全体で移動が楽しいまちになっていきそうだ。