【ニューノーマル対応】教室にいながら複数の現場へ 古郡建設がオンライン現場見学会を開催 | 建設通信新聞Digital

9月21日 土曜日

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【ニューノーマル対応】教室にいながら複数の現場へ 古郡建設がオンライン現場見学会を開催

 現場見学会もニューノーマル仕様に――。古郡建設(埼玉県深谷市、古郡栄一社長)は12日、熊谷工業高校の土木科1年生40人を対象に、学校の教室と複数の工事現場をウェブでつないだ「オンライン現場見学会」を開いた。同社は毎年、見学会やインターンシップを開催しているが、緊急事態宣言を受けてことしは中止に。それでも、職場体験や建設業の仕事把握など、生徒の学ぶ場を失わせてはいけないと考え、コロナに負けない新たなスタイルを模索、実行した。

生徒たちは教室にいながらにして複数の建設現場を見学


 広報や採用などを担当するデザインマネジメント部のメンバーが学校を訪問し、建設業の仕事内容紹介を含めた出前授業を行った。目玉の見学会では、関東地方整備局利根川上流河川事務所発注の護岸災害復旧工事と堤防整備工事、埼玉県発注の上武大橋撤去工事の計3現場をZoomで中継し、生徒たちに見学してもらった。中継先の現場では、同校OBの若手監督らが説明に立ち、建設業の魅力などを語りかけた。

 オンライン見学会の評判は上々で、ほぼすべての生徒がおもしろかったとアンケートに回答。「思ったより現場が明るい雰囲気だった」「ピリピリした感じだと思っていたが、一人ひとりが楽しそうに働いていて印象が変わった」「地域のために働いているのがすごいと思った」といった感想が寄せられた。さらには、「いろいろな現場の見学ができてよかった。これがオンラインのいいところだと思った」という声に加え、「機会があれば実際に見てみたい」という書き込みもあった。

 一方、施工を担当している現場サイドは「テレビで現場中継をしているリポーター気分でこちらも楽しくできた。現場も既存の考えだけでなく、ニューノーマルに対応するなど、柔軟な姿勢が大事だと改めて感じた」「建設業の意義やおもしろさが伝わり、入職のきっかけになれば何より」と返答。「現場の楽しさを少しでも伝えられたのであればよかった。でもやっぱり、みんなの表情が見える対面で行いたい」という本音ももれた。

 同校土木科の内海伸一教諭は「コロナ禍の緊急事態宣言で、予定していたインターンシップや現場見学会が中止になり、生徒が生で現場を体験する場が失われてしまった中で、オンラインで複数の現場を見学し、土木工事を学ぶことができ、大変感謝している」とコメント。教え子だったOBの元気な姿を見られたこともうれしそうだったという。

中継画像。迫力の重機なども披露した



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