【歴史と現代の技術が共存】築100年の石蔵を改修 「コワーキングロビー NESTo」オープン | 建設通信新聞Digital

5月9日 木曜日

公式ブログ

【歴史と現代の技術が共存】築100年の石蔵を改修 「コワーキングロビー NESTo」オープン

 竹中工務店は、同社と埼玉県比企郡小川町、NPO法人あかりえ、三協織物の4者で構成する「石蔵保存活用協議会」(横田一弘会長)の一員として、小川町にある大谷石でつくられた築約100年の石蔵の改修を手掛けた。改修した石蔵は、あかりえが運営するサテライトオフィス「コワーキングロビー NESTo(ネスト)」として10日にオープンした。

 竹中工務店と小川町、あかりえの3者は、持続可能な社会づくりや地域課題の解決に貢献することを目的に2019年11月に「連携協定」を結び、森林資源や歴史的建造物、文化資源などの活用に関する検討を進めている。

 石蔵の改修設計と施工はそれぞれ地元企業であるセンティード、杉田工務店が担当。竹中工務店は、まちづくり戦略室が中心となってプロジェクト監理を担当、構造設計に協力した。サテライトオフィスとして安心で快適に使えるように既存の木柱を撤去して鉄骨で補強するなど、石蔵内部の空間を広く活用できる工夫を施した。

 8日のオープニングセレモニーで、竹中工務店の佐々木正人社長は「築約100年という歴史ある石蔵が現代の建築技術によって、安全性と快適性を向上させたコワーキングロビーとして改修されたことで、小川町の方々はもちろんのこと、東京などほかの地域の方々の交流の場として大いに活用されるのではないかと考えている」と述べた。

オープニングセレモニー


 小川町への移住者が急増している点にも言及。「小川町の魅力を感じて都心から移られた方々にとっても、このような場所があることで近年の働き方改革に一役を買う取り組みになる。今後も小川町の魅力や価値を向上させる継続的な取り組みを進めていきたい」と力を込めた。



建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら