【BIM2021】千代田測器 ニーズに応じた組み合わせ提案 | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

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【BIM2021】千代田測器 ニーズに応じた組み合わせ提案

 千代田測器(東京都台東区、平野啓太郎社長)は、施工現場におけるBIM活用を推進するため、同社がこれまで培ってきた提案力を生かして現場ごとのニーズに応じた最適な機器やソフトウェアの組み合わせを提案する。

 同社ソリューション営業部の高橋純平氏は「弊社の扱う商材からICT施工の一端に触れてもらうことで、現場における顧客のニーズに応じてサポートできる」と語る。

 施工者のICT活用への意欲に対応するため、設置や操作が簡単なトプコン製TS「LN-150」(杭ナビ)とICT施工現場端末アプリの「快測ナビ」を連携することで簡易的なICTを実現する「簡易マシンガイダンス」を打ち出した。高橋氏は「ICT施工に踏み出すきっかけになれば」と期待を込める。

施工現場のICT活用サポートする


 杭ナビは、施工現場の測量作業で大きな比重を占める杭打ち作業について、手軽に3次元データを活用するシステムとして多くの施工現場で活用されている。簡易マシンガイダンスは、位置情報の取得に施工者が使用している杭ナビのシステムを建機と組み合わせることで杭ナビと建機のオペレーターであれば簡単にICT施工が実現できる。

 また、通常のICT施工では、作業前の基準点測量が必要となる。専用のプリズムを建機にマグネットで取り付けることで杭ナビが建機の位置を追尾する。

 現在、各メーカーから販売されているICT機器と比べてコストが格段に低い上、現場ですぐに使用できる。「建築工事における根切りや小規模土工、これまで活用していなかったところに有効ではないか」(高橋氏)と力を込める。

 また、インフォマティクスのMR(複合現実)システム「GyroEye Holo」と杭ナビが連携した「GyroEye Holo TS+」を展開している。BIMモデルを取り込み、クラウド経由で3次元設計モデルを現実世界に投射する。現場では、配管などの干渉チェックを視覚的に支援する。橋梁・道路・トンネルなどインフラ構造物の維持管理や工事現場の施工管理の効率化だけではなく、品質検査の高度化や省人化への貢献も期待されている。

 GyroEye Holoと常時使用者を自動追尾する杭ナビのシステムが連携することで、空間認識精度のほかMR表示位置の精度がさらに向上した。

 さらに、Microsoft HoloLens2とヘルメット一体型デバイス「Trimble XR10」にも対応する。

 高橋氏は「生産性向上の実現に向けて、現場におけるBIM・CIM、ICTソリューションを展開していきたい」と見据える。



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