【リニア開業時デザイン】米澤隆事務所チームを特定 名古屋市 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【リニア開業時デザイン】米澤隆事務所チームを特定 名古屋市

整備イメージ図(提供:名古屋市。米澤隆建築設計事務所作成)


 名古屋市住宅都市局は、「名古屋駅西側エリア(リニア開業時の姿)デザイン検討業務委託」の公募型プロポーザルを実施した結果、米澤隆建築設計事務所のチームを特定し、24日に2294万6000円(税込み、以下同)で契約した。30者が参加した。次点は高池葉子建築設計事務所だった。契約上限額は2300万円。リニア中央新幹線開業時の同駅西側駅前広場の空間デザイン計画と基本設計を委託する。履行期間は2022年3月18日まで。

 市は、同駅西側エリアを再整備して歩行者空間を拡幅し、駅前広場を設ける方針。新たな路面公共交通システムSRT(スマート・ロードウェー・トランジット)の乗合・待合空間の配置なども検討している。リニア開業後は重層的な拠点形成に向けて全面的な再整備を想定している。このため、同業務で実施する平面レベルでの整備は暫定的な計画とし、コストなどへの配慮を求めていた。

 米澤隆建築設計事務所のチームは、アクティビティーのよりどころとなる「グリッド柱」、分散・連続両方の利点を兼ね備えた雲形の「クラウド屋根」、円形にデザインされた「サークル床」などで構成する、隣接地域から続く東西軸と南北軸が織りなす広場空間を提案した。

 評価委員の講評によると、要求条件への配慮が多く示され、利用のアイデアが豊富で、東口と対比した際の西口の地域性への対応が期待できることなどを高く評価した。

 設計チームの構成は次のとおり(敬称略)。
 ▽デザイナー・意匠担当技術者=米澤隆(米澤隆建築設計事務所、大同大工学部建築学科准教授)▽意匠担当技術者=米澤睦(同、名古屋市大非常勤講師)▽同=村西凱(米澤隆建築設計事務所)▽同(アドバイザー)=野村直毅▽構造担当技術者=藤尾篤(藤尾建築構造設計事務所)▽設備担当技術者=佐橋政人(明和技術管理事務所)▽照明デザイン=永野俊哉(LIGHTLINKS)▽ランドスケープデザイン監修=大野暁彦(名古屋市大大学院芸術工学研究科准教授)。



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