【ヨドコウ迎賓館に著名建築が大集合】世界遺産のミニチュア展が好評 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【ヨドコウ迎賓館に著名建築が大集合】世界遺産のミニチュア展が好評

 淀川製鋼所が所有する国の重要指定文化財「ヨドコウ迎賓館」(旧山邑家住宅、兵庫県芦屋市)で開かれている「世界遺産の建築ミニチュア展」が好評を得ている。

来館者は世界旅行気分を味わえる

 建築家の遠藤秀平氏と建築史家の橋爪紳也氏が所有する建築のミニチュアが多数展示されている。同館を設計したフランク・ロイド・ライトと同世代の世界中の近現代建築家が設計した著名建築物、世界遺産に登録された建築物、通天閣や太陽の塔など関西の建築物など多様なミニチュアが興味を引いている。
 コロナ禍で、海外への渡航が制限される中、来館者が世界旅行気分を感じる内容となっている。新型コロナウイルス対策として、入場制限を行う中でも、土日は250人ほどの来場がある人気ぶりだ。同館の岩井忠之館長は「低い位置で展示しているため、子どもにも見やすくなっている。建築に興味を持つきっかけにしてほしい」としている。
 ヨドコウ迎賓館は、近代建築の三大巨匠の一人として知られるライトの設計で、日本に残る数少ない作品である。灘の酒造家・山邑太左衛門の別邸として1924年に建てられ、その後、淀川製鋼所の所有となり、74年に国の重要文化財に指定された。89年からは一般公開されている。
 ライトが手掛けた米国の8作品がユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録されており、同館は追加登録の候補として挙がっている。「当館はシンメトリー(左右対称)などライトの建築の特徴が残っている。建物もぜひ見ていただきたい。ミニチュア展で世界遺産登録への機運が高まれば」(岩井館長)。

岩井館長


 ミニチュア展は31日まで開催されている。開館日は水、土、日、祝日。開館時間は午前10時から午後4時(入館は午後3時30分)まで。入館料は、一般500円、小中高生200円、65歳以上400円(要証明提示)。



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