近畿地方整備局が復原工事を進めてきた第一次大極殿院南門が3月19日に完成する。2017年に着工し、可能な限り伝統工法と当時の材料を再現している。設計と工事管理は文化財建造物保存技術協会、施工は清水建設が担当している。建設地は奈良市佐紀町。
南門は、710年に完成した平城京の中でも、即位の礼や朝賀の儀など国家的な儀式が執り行われた、特に重要な区画である大極殿院の正門に当たり、規模は木造五間三戸二重門、間口約22.1m、奥行約8.8m、高さ約20m。
近畿整備局は、門が所在する国営飛鳥・平城宮跡歴史公園のバリアフリー化などの整備も行う。また、奈良県や文化庁、奈良文化財研究所などの関係機関と連携し、平城宮跡にしかない施設・空間や発掘調査・研究成果などを積極的に活用した利用プログラムやイベントなどを実施していく。
南門完成後は門の東側に位置する東楼の復原整備工事に着手する。工事の一般競争入札は3月7日に開札する。
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